第二十五話 ページ25
「着いたよ」
「……どんぐらいかかった？」
「二分」
「急行……」
「列車じゃないよ」
イルミ、もしかして良いやつか？まぁ暗殺一家の人間が良いやつなわけないんだけど。
また目を瞑ったらそのまま寝てしまいそうだ。パチパチと両頬を叩いて、今の今まで寝っ転がっていた体制から上半身だけ起き上がった。イルミは部屋にある備え付け……と思われる電話の前に立っていた。ここからは背中しか見えない。声が小さくて何を言ってるかわからないけど、依頼者と連絡でも取ってんのかな。別になんでもいいんだけど。
そういえばここ、どこだろう。流石にずっと床に座り続けてんのはな……なんで床……？と思いながら立ち上がり見渡した感じは……室内。高そうなソファに背の低いテーブルがあるから、お客を接待するところかな。なんでソファがあるのに床に転がされてんだ私。そういうとこは気遣いができないイルミ。なるほどね。分かってきたぞ。
ボソボソ電話で喋っていたイルミはいつの間にか会話を終わらせており、立ちぼうけしている私の方を振り返った。
「ここ、俺んちね。本当は試しの門……って知ってる？重い門押してこなきゃいけないんだけど、まぁ特別。やりたかったらやっていいよ」
「重い門って……どんくらい重いの？」
「一番軽いので4t」
「……寝てて良かったー」
「寝てなくてもやらせてないよ」
時間かかったら面倒だしね、と付け加えたイルミはスッとソファに座った。「あ、座っていいよ」と思い出したように言われる。良かった。そのまま立って待ってろとか言われなくて。
ソファ、座り心地良いな。
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カンナ(プロフ) - うわぁぁめちゃくちゃいいです最高です！！！続き楽しみにしています！！！ (2月3日 6時) (
レス) @page44 id: fc7530e511 (このIDを非表示/違反報告)
sumire - 詩的な言い回しと駆け引きに、臨場感あふれる表現達が本当の本当に面白くて、一気に読んでしまいました。好みどストライクの作品に出会えて嬉しいです、更新待ってます。 (6月13日 20時) (レス) @page43 id: 5a6444f9d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷーちゃ | 作成日時：2021年9月9日 21時
