六話 ページ7
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A Side
「おはよう、私のかわいい子供たち。皆元気そうだね」
「お館様におかれましても御壮健で何よりです。益々の御多幸を切にお祈り申し上げます」
ここへ来る途中、しのぶさんからお館様や柱について説明を聞いてきたので、ある程度は理解できた。
「ありがとう行冥。今日は、そこにいる子について話すために集まってもらったんだ。私もまだよく知らないのだけど、最終選別に参加した記録がなくてね。でも、任務に出ていた炭治郎たちを助けてくれたそうなんだ。そして日輪刀を持っている。一体、君は誰なのかな？」
「はい、私はAAといいます。年は十四ですが、未来から来ました」
「「「「「「「「「「未来！？」」」」」」」」」」
私は宙柱として鬼を斬っていたこと、血鬼術にかかってタイムスリップしてしまったことなどを話した。しかし。
「そんな話誰が信じるんだよ！ 嘘に決まってんだろ！」
「うむ！ にわかには信じ難い！」
「自分が未来から来たってこと派手に証明してみろ！」
「嗚呼、哀れな子供……。南無阿彌陀仏……」
「信じない信じない。未来から来たなんてあり得ない」
次々と私に反論する柱たちを、お館様が唇に指をあてて制した。
「確かに、まだAが未来から来たという証拠はないね。Aは、証拠を持っているのかな」
「はい」
私は肩掛けかばんからある物を取り出した。
「何ですかそれは？」
「これはスマートフォンといいます。これひとつで様々なことができるんですよ！」
私は少し自慢げにスマホについて説明をした。炭治郎くんたちとぶつかったときに警察に追われていたのは、スマホで町中の写真を撮っていたので怪しまれたからだった。私は説明ついでにお館様と柱の集合写真を撮り、柱にもタイムスリップしたことを理解してもらえたので、満足だ。
「どうやら、Aが未来から来たことは本当のようだね。では、未来についていろいろと質問したいんだけどいいかな」
「勿論です」
私はそのあといくつかの質問を受けた。未来での活動内容について。鬼殺隊の規模。鬼の数。被害。そして、鬼舞辻無惨について。私は鬼舞辻無惨という名前を聞いたことがなかったので知らないと答えたが、これは鬼の祖先のことだったとのちに知ることになる。
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作者名：Rabbita | 作成日時：2020年5月9日 14時
