唄人君の護恋 ∞ RED

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「お前何してんねん！！
いくらなんでも女相手やでぇ、・・って、マル・・・」




・・泣いてる？




「Aちゃんでもその言葉許せへん」




マルちゃんが泣いてる・・・




「すばる君はそんな人とちゃう。
Aちゃんを重荷って思った事も邪魔だと思った事もあるわけないやん！

そんな風に言われて、すばる君が可哀想や。
目覚ましぃ、ずっとそばにいたすばる君がそんな事思うはずないやろ！」





あまりにも突然過ぎて

あまりにも衝撃過ぎて

失ったモノがあまりにも大きくて





「ーーっっ、」

「あかんあかん、泣かんとってぇーー！！
村上君！！」

「はぁ、お前が泣かせたんやろ」

「冷やすもん頂戴！
ごめんなぁ、頬痛かったやろ？！
ほんま、ごめんAちゃん」





自分を責めて、自分を傷付けて

それが

すばるを責めて、すばるを傷付けて




好きなのに

好きだから




「すばるっっっ」





依存していた。


私は、

対等でいたかったはずなのに

純粋な恋心だったはずなのに

ただ、好きなだけだったはずなのに



それなのにすばるを

すばるをいつの間にか縛っていた。





「Aちゃん。
ほんまにすばる君はAちゃんの事大切やったんやで」




縛っていた事実は変わらない。

けど、重荷とかそう思わないから。



マルちゃん、助けてくれてありがとう。

今までの私っていう存在がすばるの邪魔者だっただけ
って思考に落ちていた私を

マルちゃんの言葉が救ってくれた。


無駄じゃなかった
存在していた意味があった

言葉として伝えてくれて、言ってくれて



「ありがとう、マルちゃん」





眉を寄せてたマルちゃんの表情が少し緩んだ。





「だけど、私はすばるを自由にしなきゃいけなんだよね・・」

「・・・」

「今まで、私のお願い聞いてもらってたから
今度は、すばるの願いを叶えなきゃいけないんだよね・・」






だから、だからね。


今だけ。

今だけでいいから。





「マルっちゃん、すばるがっっ」






今だけ、泣かせて。


この涙が枯れる事が無いかもしれない。

すばるを忘れる事なんて出来ないけど


だけど、その暖かなマルちゃんの胸で今だけでいい



泣かせて下さい・・・









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