唄人君の護恋 ∞ RED

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ー ピーンポーン ー



何の前触れもなく、突然の訪問者。

「はいは〜い」とモニターを見たら


あー、やっぱり・・
と
やった！すばるだ！！

複雑な気持ち。



「どうぞ〜」と部屋に招き入れたら


「別れた」


開口1番、報告。



『彼女出来た』は、メールや電話が多いんだけど
『別れた』は、こうやって絶対面と向かって言われる。



亮君、仕事早かったな・・

何をしたかは知らないけどさ

とか、思ってた私に




「嬉しいか？」

「嬉しい反面悲しい、かな」



毎回聞かれて毎回答える。


昔はさ、嬉しさだけだったけど
今は、悲しげな表情を見たくないのが勝っちゃってて

“ 好き ”が“ 愛してる ”に変わったように

“ 恋 ”が“ 愛 ”に変わって
下心より真心ってやつ？


マルちゃんに言わせれば『達観してますや〜ん』だって。




「まぁ、次があるって」

「・・・」




だ、黙り！？

黄昏ちゃって、ボーッとテレビ見ちゃって

今回の彼女、本気だったとか・・？




「ほら、星の数ほど女はいるし
私なら直ぐにでも、」

「亮のアホが・・・」




いつものように遮られちゃった・・、って亮君！？

ここで亮君の名前って・・


バレてますやん！！




「・・亮君が何か、しちゃった？」

「・・・」




この沈黙！

普段なら気にしないんだけど！
気にならないんだけど！！


・・・。




「ごめん、すばる。
私、知ってた」

「・・・」

「亮君が彼女に、その、何かするって」




黙っていられなくて

ジーッと感じるすばるの視線が痛くて




「アホ。
黙ってればバレへんのに何で言うねん」

「ですよね・・」

「まぁ、お前が頼んでへんのはわかってる。
亮が勝手にやったんやろ」




すばる〜〜ぅっっ！！

だから、好き！
めっちゃ好き好き！！


勢いあまって、押し倒す勢いで抱きついちゃった。









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