唄人君の護恋 ∞ RED

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あぁ、すばるだ。

この冷たい言葉にその表情。
間違いなくすばるだ！


会えなかった分
心配だった分

この想いがぷくぷく膨らんで止まんないッ！！





「・・何や、そのツラ。
めっちゃ怖っ、ほんま怖っ！」




嬉しさで笑みが止まらない私に
ほんま、引く・・
ってな感じのすばるの視線を感じてるけど

久しぶり過ぎるすばるに私の勢いが増しちゃう。





「すばるがいないと私、死んじゃうんだよ？」

「生きてるやん」

「ご飯も喉が通らないぐらい落ち込んでたんだよ？」

「めっちゃピンピンしてるし、血色よさそうに見えるで」

「お仕事も手がつかなかったんだよ？」

「そーか、クビにでもなったんか」

「クビになったらすばるが養って、」

「あ、ヒナお代わり」




相変わらず容赦無い遮り方っ！！！




「どこに行って何をしてたの？」

「・・・帰って来たんやからもうええやろ」




それは、そうだけど・・




「・・すばる、今まで私に隠し事した事ないから」




気になるんだもん。

最終的に帰って来てくれたけど
それでも何故急にいなくなったのか


知りたい。




「何でもお前に話さんとあかんのか」

「ーーっっ」




これ以上、言葉を紡ぐ事が出来なくて
俯いて、グッと唇を噛み締める事ぐらいしか出来ない。




「すばる君、Aちゃんめっちゃ心配してはったんやでぇ」



「言い過ぎですわ」
と、言ってくれたマルちゃん。


それを聞いて深いため息を吐いたすばる。




「なぁ」

「・・・」

「おい、聞こえてるか？」

「・・・」

「・・あんなぁ、俺が結局戻りたいって思う場所はここしかない」




ポスンと頭に重みが乗った。

確かめなくてもわかる。
この手は、すばる。




「お前は、いつも通りでいたらええねん」









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