海の虹 ∞ (ページ33)

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最後まで聞かんと言うた。
Aの考え読めたし、どう考えても無理やん。
紅白にカウントダウンライブ、間違いなく一緒に過ごすのは無理。

「そっか、無理か・・」

珍しい。
Aがそないな事言うって今までないやん。

「元旦の夕方か夜ぐらいならええで」

それぐらいなら初詣後、飲みに誘われたとしてもここにいれる。

「A？」

「・・え？、あ、うん、わかった」

「何ボーッとしてん。
あ、そろそろ出なっ。じゃ、またな」

ちゃんとおかしいって思ったんや。
ちゃんと気付いてた。

気付いてたのに、俺は忙しさにかまけ
何もせえへんかった。

年明けたら少し休みがある。
その時でええやろって・・

それじゃ、遅かったって知ったのは
無事紅白とカウントダウンライブが終わった後やった。

「・・・・・え・・・」

スマホ画面は、LINE。

今年も “明けましておめでとう” ってメッセージが入ってるもんと思ってた。

でもな、入ってた内容は全くちゃうもんやったんや。

“別れよう、さようなら”

何でや
急に
どないして

頭の中、そればっか浮かんで消えてった。

わかってるやん、俺。
Aの様子が変やって気付いてたやん。

それを放置した結果がコレや。

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