腹黒君の嘘恋 ∞ Blue (ページ37)

今日:5 hit、昨日:8 hit、合計:274,108 hit

37. ページ37

.

翌日、大学。

机に膝をつき、顎の前で指を交差させた格好でニヤニヤ笑ってるのはカナ。

「・・・何？」

「なーんで、寝不足なのかな？と思って。
Aにしては、超珍しくない？」

「別に・・」

「夜遊びでもしちゃった？」

確かに、夜遅くまで出歩いてたけどそこまで遅くなってない。

どちらかと言えば、寝不足の原因はその帰り道での出来事のせい。

家に帰って1人でいても
シャワーを浴びてる時も
ベッドに入って寝ようとしても

頭の中は、安田君でいっぱいだったんだ。

恋愛の免疫が無いわけじゃない。
一通りある方だと思う。

なのに、なのに、だ！

「恋煩い」

「！！？」

「そんな顔しちゃってますよ、おねーさん」

「違う！」

「慌てて否定しちゃって、そんなにヤスいいの？」

良いか悪いかって聞かれたら悪いに決まってる！

特に、ブラック安田は恐ろし過ぎる！

けど、カナにそれを言っても信じてくれないだろうな・・。

教室の後ろでは、女の子達に囲まれて楽しげにニコニコ可愛らしい笑顔の安田君がいて

その笑顔の下には実は、黒くてゲスでドSの三拍子揃ってるなんて

誰も信じてはくれないだろう。

「気になる？」

「別に・・」

「まぁ、許してあげてよ。
アレは浮気じゃないから」

別に誰と話していようが私には関係無いもん。

それより、彼氏が女とベタベタしただけで
『浮気だ！』って騒いでカナは、どこにいったわけ？

「カナにしては寛容じゃん」

自分の彼氏じゃないから？

「まぁ、これでも私顔が広いんで」

「はぁ？」

「Aより周り見えてる方なの」

・・これ、ディスられてません？

.