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次の日の昼休み
バッグからお弁当を出していると、京介に声をかけられた。
そして、�眥佑�んを連れていた。
「今日は3人でお昼食べようよ」
京介にこんなことを言われ、怖気付いて断ろうかと思った。
「まさか、断ろうなんて思ってないよな？
俺がお前のために色々頑張ってるのにさ。
何のために大夢を連れてきたと思ってるんだよ。」
京介に言い負かされる形で誘いに応じた。
中庭に移動し、空いていたベンチに座ってお弁当を広げる。
「ねぇ、京介。
さっきの話、どういうこと？
花村さんのためとか何とか言ってたけど。」
キョトンとした顔で京介にこう聞く�眥佑�ん。
京介は困り果てた様子で
「あ〜、さっきのは気にしないで！
こっちの話だから！」
と答えていた。
「あの、昨日は本当に嬉しかったよ。
同級生の友達ができるなんて思わなかった。
友達とお昼ご飯を食べるのもずっと憧れだったし。
京介、本当にありがとうね。」
�眥佑�んにこう言われ、照れくさそうにしている京介。
そんな光景を見ていると、なんだか可笑しくなってクスッと笑ってしまった。
そんな私に対し「笑うな！」とツッコミを入れる京介。
「2人って本当に仲良いんだね。羨ましいな。」
微笑みながらも少し落ち込んでいる様子の�眥佑�ん。
それを見た京介は「俺らもこれから仲良くなればいいじゃん！」と�眥佑�んの肩に腕を回して言った。
照れたように笑う�眥佑�んは可愛らしい。
そして、愛おしく思った。
�眥佑�んに対する"好き"の気持ちが膨らんでいったのだ。
「ほら、Aと大夢も仲良くしようよ！
まずはお互いに下の名前で呼んでみろよ！」
京介の言葉に私と�眥佑�んは2人して戸惑っていた。
いきなり下の名前で呼ぶってハードル高くない？
そんな状況なのにも関わらず、�眥佑�んに「Aって呼んでみ？」と言う京介。
そして、照れながらも「A…」と呼ぶ�眥佑�ん。
好きな人に名前を呼ばれて嬉しいと思い、胸がじんわりと温かくなった。
「ほら、Aも！
大夢って呼んでみてよ！」
照れくさい気持ちを押し殺して「大夢」と口にしてみる。
恥ずかしさで顔が熱くなる。
「お前らなに照れてんだよ！
たかが名前呼ぶだけだろ！」
そう言って笑っている京介に「私たちにはハードルが高いんだよ！」と言いたくなったが、そんな言葉は口から出てこなかった。
それよりもずっと笑ってた。
とにかく楽しくて笑ってた。
これほど幸せな時間はないと思っていた。
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作者名：プルメリア | 作成日時：2023年11月5日 20時
