向かう先は地獄 (ページ13)

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大夢と京介と3人でお昼ご飯を食べる約束をしていたが、大夢の到着が少し遅れている。

「ちょっと遅すぎない？」
確かに、京介が言うように少し遅すぎるとは思う。
心配になるレベルだ。

「ごめん！遅れた！」
大夢が小走りでこちらまで来た。

「何で遅れたんだよ。」
京介が不服そうに言うと、大夢は「クラスの人たちに頼みごとをされて」と恐る恐る答える。

大夢の答えを聞いた京介は1度深いため息をついてから
「そんなの引き受ける必要ないんだよ。
大夢がちゃんと断らないからクラスの奴らも調子に乗るんだよ。」
と言った。

とりあえずお昼ご飯を食べ始めるも、京介が大夢に尋問する状態となってしまった。

その中で分かったこと。

大夢に頼みごとをしたのは威尊と仲がいい友達だった。

頼みごとの内容というのは雑用そのものだった。

でも、大夢とあの人たちに接点がない。
あの人たちに大夢が攻撃されているのを見たことがない。
今更こんなことをする理由も分からない。

じゃあ、威尊が関わってるかもしれないってこと？

威尊なら有り得る。
子供の頃から、私といい感じになっていた男の子が急に私を避け出す。
こんなことが何度もあった。

そして、それらは全て威尊が原因ではないかと言われている。
仮に本当に威尊のせいだったとして、今回も友達を使って大夢の邪魔をしていたとなると辻褄が合う。

「私、心当たりあるよ。
ちょっと私に任せてくれないかな。」
私がこう言うと、2人は一瞬だけ戸惑いを見せるも、すぐに頷いた。

私の大事な人に攻撃を仕掛けたとなるとどうしても許せない。
逃げないでちゃんと威尊と話す。
大事な人を守るため、私はそう決意した。