これが俺達5人なんです ページ47
ニ「無事に仲直り出来たかなって、ちょっと遅めに部屋に戻ってみたら、まあびっくりですよね」
ニノの言葉に、俺も相葉くんも返す言葉が無く…。
もはや二人して、テヘペロ状態。
あー…恥ずかし。
ニ「で、解決はしたんですか？」
ニノは、俺らの行為をそれ以上深くは追求せず、スッと論点を変えてくれた。
櫻「あー…お陰様で。無事に解決いたしました。えーこの度は、ご心配とご迷惑をお掛けしまして、大変申し訳ございませんでした」
相「申し訳ございませんでしたっ」
浴衣姿で正座しながら、二人して膝に手をついて武士かのように頭を下げた。
ニ「それはそれは。おめでとうございます」
俺ら二人に向かって、一定のテンションで言うニノ。
ニノの言う『おめでとう』とは。
俺らの口から詳しいことは聞かずとも、無事にくっついたということを分かっていての言葉だろう。
さすがニノだよなぁ…。
松「…ん〜…なんか、うるさいんだけど…」
俺らの会話が松潤の睡眠を妨げたのか、目を瞑ったまま不機嫌そうな顔で呟く、永遠のお子様。
ニ「ごめんごめん。まだ早い時間だから寝てていいよ」
その不機嫌なお子様を、静かな口調でなだめる姿が、さっきまで腕枕をされていた人だとは思えない。
再び夢の世界へと入っていく恋人の腕を、優しいタッチでさらりさらりと撫でるニノの姿を微笑ましく見ていた、その時。
部屋のドアが、小さくコンコンと鳴った。
「おいっ、誰か開けてくれっ」
不意に扉の向こうから聞こえてきた小声に、三人で顔を見合わせた。
そして、すかさず俺がドアの方へ向かった。
姿を見ていなくても、誰だか分かる。
ガチャリとドアを開けると、そこに立っていたのは。
大野さんを抱きかかえた松岡くんだった。
櫻「あ、先輩おはようございます…って、朝早くからどうしたんですか！？」
部屋に入ってきた松岡くんは、空いている布団の上に大野さんをそっと下ろした。
布団の上にいる大野さんは、猫のように丸まって気持ち良さそうに眠っていた。
松岡「コイツ永遠に起きやしねぇから、俺が連れてきてやったよ！ったく！じゃ、後は任せた！」
そう言って、颯爽と部屋を出ていった。
布団の上で眠る大野さんを、三人で覗きこんだ。
ヨレヨレのTシャツの隙間から見える鎖骨の下に、真新しい赤い痕を発見した俺らは、顔を見合わせて含み笑いを浮かべた。
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作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2018年6月23日 21時
