太陽に口づけを〔S A〕 (ページ13)

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照れ隠しページ13

櫻「…おおおおッ‼ごめん‼ 」

目に飛び込んできた光景に驚いて、すぐに扉を閉めた。

マジでびっくりした。

まさか、そんなことになってるとは思ってもいなかったから。

心臓がバクバク鳴っている。

一瞬ではあったけど、同じグループのメンバーである松潤とニノが、本気のキスをしていたから。

場所をわきまえろって話は置いといて。

よくよく考えたら、二人は恋人同士なんだから、キスの一つや二つくらいしたっておかしくない。

中学生や高校生じゃあるまいし、大人なキスくらいするだろう。

だけど、あの姿を見て、改めて二人が付き合っているのだという事実を突きつけられたような気がした。

正直、いまだに信じられなかったんだよなぁ。

あの二人が付き合ってるって。

俺ん中では不思議な組み合わせっていうか、変な話、お互いどこに惹かれたんだろうとか考えたりする。

だったら、大野さんと松岡くんの方が納得。

あの二人は、お似合いだと思うよ。

だけど、松潤とニノって…

なんて考えながら、閉めた扉の前で突っ立っていると、カチャリと楽屋のドアが静かに開き、ドアの隙間から松潤が申し訳なさそうに顔を出した。

松「…ごめん、翔さん」

櫻「…ああ、いや…こちらこそ。別にね、覗き見するつもりはなかったのよ。ごめんね？」

松「…ううん。…何か忘れ物？」

櫻「あー…スマホをね、忘れちゃってね。多分、イスの上に置きっぱかな？」

気まずい会話を交わしたのち、松潤がそっと楽屋のドアを大きく開いた。

俺は「スイマセンね」と言ってコソコソと楽屋へ入った。

すると、ソファに座って頬を赤く染めるニノと、がっつり目が合った。

耳まで真っ赤で、色白だから尚更分かりやすい(笑)

櫻「あ、ご、ごめんね？」

俺が明らかに上擦った声で言うと、ニノは口を尖らせて松潤の方を睨んだ。

ニ「もうさぁ…だから言ったじゃん！絶対見つかるって！」

松「ごめん」

ニ「ちょっとだけとか言って、全然ちょっとじゃないしさぁ！」

松「だってさ、縮こまってビクビクしながらキスするかずが可愛いかったから」

ニ「ホント、バカじゃないの！？潤くん最低！ドスケベ！」

そう言ってプリプリと怒りながら、ニノは楽屋を出ていった。

櫻「あーあー…。大丈夫なの？ニノ、怒っちゃったじゃん」

松「参ったね(笑)」

櫻「参ったねって、あなた…(笑)」

こんな状況の中、松潤は照れたように笑った。