水仙－スイセン－〔O N〕 (ページ34)

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プレゼントページ34

マネージャーから箱を受け取り、サラッとした質感の高級感のある黒い箱に視線を落とした。

マ「オシャレなことしますね～、さすが二宮さん」

大「こんなん初めてだよ(笑)え、何？怖いんだけど」

マ「二宮さんが『俺の気持ちたっぷり込めたから』て、おっしゃってました」

大「ほぇ～(笑)」

マ「愛されてますね！」

大「愛されてんのかな(笑)」

笑いながら、頭の中では複雑な気持ちでいっぱいだった。

俺は、その場で箱を開けることなく、手に持ったまま自分の家へと向かった。

家に上がり、とりあえずテーブルの上に箱を置き、先にシャワーを浴びに行った。

半乾きの髪で部屋着を着た俺は、冷蔵庫から取った缶ビールと明太子を持って、ソファの前のラグの上に座った。

俺の目の前にあるテーブルの上には、にのから貰ったプレゼントの黒い箱が置いてある。

俺はとりあえず缶ビールで喉を潤し、少し時間を置いてから、ようやく箱に手を伸ばした。

少し緊張しながら、黒い箱のフタを両手でそっと持ち上げてみると。

中には、箱いっぱいに茎の無い花が敷き詰められていた。

え・・花・・？

あんにゃろ・・花はいらねぇつったのに(笑)

わざと花にしやがったな。

とは思いつつ、箱に敷き詰められた花というのはそれはそれは綺麗だった。

青と黄色の花が敷き詰められている箱の中心に、一つだけ種類の違うピンク色の花がドンと飾られている。

なんじゃこりゃ。

何故か中央に、ピンクの花が一つ。

細かい花びらのついた、可愛らしい花だ。

男向けかって言われたら、う～んだけど、これはこれで悪くない。

このまま飾っておけるし、家にこんなん飾ってあったら間違いなくオシャレだ。

松本潤の家みたいだ。

意外に花を気に入った俺は、箱の中に添えてある説明書を手に取って読んでみた。

プリザーブドフラワーて書いてある。

あ～なんだっけなぁ～。

いつか番組で言ってたなぁ～。

確か、特殊な加工がされてる枯れない花とかナントカ。

俺が花はすぐ枯れるから嫌だと言ったからか、気の利いた配慮に、さすがだなと思った。

なかなか男から男に渡すプレゼントには無い発想だなぁ～なんて感心していた時。

花の入った箱の隅に、タグが入っているのが目に入った。

花を崩さないようにソレを丁寧に取り出してみると、どうやらメッセージカードのようだった。