ARS's ｼｮｰﾄｽﾄｰﾘｰｽﾞ2017 (ページ27)

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そばにいたい〔14〕ページ27

今日は仕事が早めに終わって、翔ちゃんちへ向かっている。

翔ちゃんは、今日はオフ。

今から行くと電話をした時に、何か食べる物を適当に買ってきてと言われてコンビニへ寄った。

これ好きそうだなっていうものを色々とカゴに入れてレジへ持っていった。

会計を済ませ、そこそこ重みのある袋を提げて、俺は彼氏の元へ向かった。

家に上がって袋を翔ちゃんに渡して、俺は洗面所で手を洗い始めた。

リビングの方からガサガサと袋をあさる音が聞こえる。

櫻「わぁ…すっげ美味そ！！」

相「でしょ？絶対、翔ちゃん好きだと思った！」

櫻「さすがだわ〜雅紀！ありがとね？」

相「いえいえ〜♪」

櫻「…ハハッ！」

相「？」

洗面所とリビングで会話を交わしていたら、突然翔ちゃんの笑い声が聞こえてきて、ん？て思いながらリビングの方へ行った。

相「どしたの？翔ちゃん」

櫻「ハハハッ、マジウケんだけどぉ(笑)」

相「えっ？何が？(笑)」

櫻「雅紀、こんなん買ってきて超可愛いわ(笑)」

そう言って袋から取り出したのは・・・

チョココロネだった。

相「あっ…」

櫻「チョココロネとかすげぇ懐かしい(笑)」

相「あ〜…」

櫻「これ見ると智くん思い出すんだけどぉ(笑)」

チョココロネ…

おーちゃんが好きなパン。

おーちゃんと付き合っていた時、コンビニに寄ると、おーちゃん用に必ず買っていたんだ。

俺がチョココロネを買っていくと、子供みたいに目をキラキラさせて喜ぶから。

その笑顔が見たくて、ついつい毎回買ってしまう。

その癖が抜け切れていなかったのか、今日も無意識に買ってきてしまったんだ。

相「あ〜…この間リーダーが食べててね？あ〜俺も久しぶりに食べたいたなぁて思って買っちゃった！」

翔「智くんてホント美味そうに食うんだよなぁ」

相「そうそう！」

やっちゃったなぁ…なんて思いながらも、頭の中にはチョココロネを美味しそうに食べているおーちゃんの姿が思い浮かんでいた。