逆ハーレムデート？�� ページ24
今日は日差しが強くて真夏並みに暑い。
休憩を兼ねて俺達が次に移動したのは、外に面しているデザート系の屋台が並ぶエリア。
先生がアイスを奢ってくれることになって、只今アイス屋さんの前でメニューを見ているのだけど。
松「マロンか…いや、抹茶もいいよな。でも、ブルーベリーレアチーズも気になるしな…」
さっきから潤くんだけが一向に決まらなくて、まだメニューと睨めっこしている。
櫻「松本。頼むから早く決めろ」
松「だって、どれも捨てがたいから決められないんすよ！あーマジ悩む！」
既にバニラとチョコでメニューが決まっている俺と兄貴は、黙って潤くんが決めるのを待っている。
すると先生が、すぐそばにあるテーブル席を指して、「座って待ってて？」と俺達に指示をした。
俺達は指示通り丸いテーブルに4つの椅子が配置してある席へ移動し、先に椅子に腰を下ろす兄貴の隣の席に自分も座って、そこから潤くんと先生の姿を眺めた。
ここからでも会話が聞こえるくらい二人の声がよく通る。
櫻「まーつーもーとー。早くしろー」
松「せんせーは決まったの？」
櫻「俺はモカバニラだよ」
松「せんせーさ、抹茶にしない？」
櫻「なんでだよ」
松「俺、抹茶も食べたいからさ、先生が抹茶にしてくれたらマロンと両方食べれるし」
櫻「すいません、バニラとチョコとモカバニラとマロンください」
松「あっ、ひでぇー！」
ゴチャゴチャと文句を言っている潤くんをクールにかわしながらも、楽しそうに笑っている先生。
その二人の光景が、なんだか新鮮だなぁて思った。
思えば潤くんは、櫻井先生をあまり良く思っていなかったのか、先生に対していつもスカした態度をとっていた。
だけど最近の潤くんは、前よりも先生に話しかけるようになったし、なんだかんだ懐いている気がする。
不貞腐れる潤くんの頭を、まるで弟をいじめつつ可愛がるようにクシャクシャと撫でる先生。
その行動に優しさを感じる。
やっぱり先生はカッコイイ。
先生のカノジョになれたら幸せだろうなぁ…
智「かず。翔ちゃんのこと見すぎだよ」
ニ「へ？」
気付いたら、テーブルに頬杖をついてガッツリ見つめていた。
智「また女子みたいな顔してるよ？」
ニ「ヤバい…ついつい」
乙女が出てしまった。
智「かず、楽しい？」
ニ「うん！こんなにハシャいだの久しぶり！」
智「そっか」
そう言って兄貴は、すごく優しい顔で微笑んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 85人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2020年5月3日 21時
