逆ハーレムデート？�� ページ21
気づけば、女の子になってから1ヵ月が経ってしまって…。
『元気出せよ』的なエールなのか、潤くんが俺の為に櫻井先生にどっか連れて行ってくれと、お願いという名の半ば強引にせがむという形で、今日の夢のデートを実現させてくれたんだ。
そんな友達思いの彼の優しさは非常に嬉しいんだけども。
どうせなら二人きりにさせて欲しかったよ、潤くん。
ニ「せっかくのお休みの日にすみません…」
信号待ちをしている間にナビでルートを確認している先生に言った。
櫻「ううん、大丈夫だよ。ただ、出来ればこういう予定は1ヵ月前くらいに言ってほしいけど」
松「どーせ今日部活休みだったんだからいいじゃん」
櫻「うん。だから、ゆっくり家の掃除でもしようと思ってたんだけどね。まあ、いいんだけど」
ああ…俺が代わりに掃除してあげたいよ。
櫻「ま、でも…二宮もそんな状態じゃ、なかなか思いきり外に遊びに行けないだろうしストレス溜まるよな」
ニ「先生…」
元々インドアではあるけど、女の子になってからは、なるべく外に出ないようにしている。
そんな窮屈な俺の生活を気遣って、貴重な休みを削って生徒のワガママを聞いてくれる先生の優しさに改めてキュンとする。
先生、やっぱり僕はあなたのことが・・・
松「せんせーて、カノジョいるの？」
また先生に見惚れていた所を、後部座席から飛んできた潤くんの質問でハッと現実に引き戻された。
ニ「ちょっ、潤くん！」
何て質問をしているんだと、キッと睨む俺に潤くんがニヤニヤと悪い笑みを浮かべる。
櫻「どうかな」
松「教えてよ」
櫻「内緒」
松「あー！濁すってことはいるんだ！」
櫻「どうだろうね？」
プライベートな質問をクールにかわす先生が、バックミラー越しに潤くんにニヤリと笑って見せた。
松「怪しいな」
櫻「ま、想像に任せるよ」
あくまでも潤くんの挑発に乗らない先生。
想像に任せるって・・・
俺の頭の中では、先生と可愛いカノジョがお家で…
松「おいニノ、この世の終わりみたいな顔すんなよ(笑)」
ああもうショックで吐きそう(泣)
松「せんせーて、タイツと生足どっち派？」
櫻「そりゃあ生足だよね」
松「せんせーて、えろスキ？」
櫻「嫌いな男なんていないだろ」
松「なんだ、意外とムッツリじゃん(笑)」
櫻「スケベな顔して授業やってたら捕まるからね」
松智「ぎゃははっ」
覚えてろよ…激マユめ。
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作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2020年5月3日 21時
