助けてお兄ちゃん�� ページ13
兄貴が部屋を出ていってしばらくして、トイレに行きたくなって起き上がった。
先生が買ってくれたナプキンを一つ持って、トイレに入る。
スウェットを下ろしてピンクのパンツを下ろした。
急に女子感満載のピンクのパンツ。
先生が買ってきてくれてすぐに、学校で履き替えた。
血がついてしまった俺の一軍パンツは、先生が家で洗ってきてあげると言って持って帰ってくれて…。
ついでにナプキンの付け方まで教わっちゃって…。
先生には何から何までお世話になってしまった。
その先生が一生懸命挿れてくれたタンポン。
実はまだ俺の体の中に入っている。
ソレをあまり長時間入れておくのは危険だから帰ったらちゃんと抜いてと言われたんだった。
便座に座った状態で、ガバッと脚を開いて股を覗き込んだ。
自分の股からヒモが出ている。
なんて卑猥なんだ。
俺はソレを恐る恐る引っ張ってみた。
俺の中では引っ張ればスルッと抜けると思っていたのに。
これがなんと、全然出てきやしない。
どうしようどうしようっ…！
もう一度グイグイと引っ張ってみると、下手したら内臓まで一緒に出てきそうで恐ろしくなった。
助けてせんせぇーーー(泣)
さすがにウチに来てくれるわけもなく。
仕方なく何度やってみても全然出てこなくて、このまま一生俺の体の一部になってしまうのではないかと、恐怖で血の気が引いた。
自分じゃ、いよいよどうしようもなくなって、俺は、スーッと息を吸い込んだ。
ニ「兄貴ィ〜〜〜！！助けてぇ〜〜〜！！(泣)」
トイレから、この家に居る唯一の男に大声で助けを求めた。
もう俺に残された道は、あの男に頼るしかなかった。
叫んですぐに急いで廊下を走ってくる音が聞こえた。
智「かず、どうしたぁ！？」
ドア越しに兄貴が声をかけてきた。
俺は便座に座ったままカチャッと鍵を開けた。
すると、遠慮がちにドアが開いて、兄貴がひょこっと顔を覗かせた。
智「なんだ、どうした？」
ニ「兄貴ィ〜…助けてぇ…(泣)」
智「おう？」
ニ「コレが…抜けないよぉ…(泣)」
脚を開いた状態で自分の股の間を指差した。
智「うおっ！」
ニ「タンポンが抜けないの…(泣)」
半泣き状態で訴えると、兄貴がスッと俺の前に膝をついた。
智「すげぇ、ヒモが出てる(笑)」
ニ「そんなとこ感心してる場合じゃないんだって！(泣)」
相変わらず呑気だな！
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作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2020年5月3日 21時
