家族で初クリスマス�� ページ38
そんなほのぼのとした時間の後に突然やってくる大合唱。
特に今日は結がなかなか泣き止まなくて、潤がずっと立って抱っこしながらなだめている。
ラグマットの上にあぐらをかいて座る俺が抱っこしている倖は、ウトウトとしながらも、時折結の泣き声に引っ張られてグスグスしだして。
その度に俺が「よ〜しよ〜し、大丈夫だよ〜」て言いながら全力でゆりかごのように揺れる。
やがて倖が俺の腕の中でスヤスヤと眠り始め、その寝顔をじっくりと眺めながら、時折潤の方の様子も伺った。
結局、倖が眠ってから約30分後にようやく結も潤の腕の中でスヤスヤと眠った。
二人して静かにふぅ…と息を吐いて、二人で一緒に倖と結をベビーベッドに寝かせた。
二つのベビーベッドと俺達のベッドだけでいっぱいな部屋。
可愛い二つの寝顔を潤と一緒に見下ろした。
翔「ホント可愛いよなぁ…。でも、あっという間に大きくなっちゃうんだろうね…」
潤「そうだね…。そのうち自分で歩いたり、喋るようになったりしてさ、自分の意思とかも出てきて。どうする？結に『パパ嫌！』とか言われたら(笑)」
翔「泣いちゃう」
潤「(笑)」
部屋の隅で体育座りしちゃうわ。
潤「倖とかさ、反抗期になったらどう対処する？」
翔「それはもう父親として全力でぶつかっていくよね」
潤「ぶつかってくんだ(笑)」
潤が声は出さずに肩を揺らして笑った。
潤「じゃあ、結がお嫁にいくってなったら？」
翔「……ダメだよ。嫁にはいかせねぇよ？」
潤が更に肩を震わせて笑う。
そんな日がいつか来るかもしれないのは分かってはいるけど。
今だけはそう言わせて欲しい。
潤「…去年のあの日から、もう1年経つんだね」
今度はしんみりとした口調で潤が話し始めた。
そう、去年夢の国で潤にプロポーズしてから、ちょうど1年が経ったんだ。
潤「翔くん…俺、今スゲー幸せだよ」
潤の方を向いて、目を合わせた。
翔「…俺も。潤と結婚して、子供達が生まれて、すげぇ幸せだよ」
潤の目を見ながら言った後、顔を近づけてチュッとキスをした。
翔「クリスマスだし・・シちゃう？」
潤の耳元で静かに囁いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 254人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2019年2月5日 16時
