雨降って地固まる�� ページ28
翔「…俺さぁ…ヤキモチ妬いてたんだよね」
潤「…えっ…」
潤を緩く抱きしめたまま、今度はサラサラと背中を撫でながら話し始めた。
翔「二人があまりにも仲良くて…俺なんかよりも長い付き合いで…俺なんかよりも潤のことを知ってて…彼、俺なんかよりもよっぽど気が利いて…いつでも潤のことを一番に考えてて…」
潤「………」
翔「彼を見てたら、自分がちっぽけな奴に思えちゃって…彼にくだらない嫉妬をしちゃってたんだよ」
スッと体を離して、近い距離で潤と目を合わせた。
翔「ここ最近仕事ばっかで夜ひとりぼっちにさせてたし、潤が言ったように肝心な時、仕事でそばにいてやれなくて…本当に悪かった。すげぇ反省してる」
目を見つめたまま誠心誠意を込めて言うと、潤が黙ったまま首を僅かに横に振った。
潤「…俺の方こそ酷いこと言ってごめん…。最近翔くんの仕事が忙しくて寂しかったから、つい我儘なことしちゃったけど…本当は、翔くんにとって大事な仕事だっていうのも分かってるし、翔くんが無責任に仕事を放棄しない人だっていうのも、ちゃんと分かってるよ」
潤の大きな瞳が、真っ直ぐに俺を見つめている。
潤「俺は、翔くんのそういう責任感の強い所とか真面目な所とか一生懸命な所が好きだから」
一点の曇りもない目で言われ、思わずキュッと抱きしめた。
翔「ありがと…」
潤「翔くん…愛してるよ」
翔「…俺も愛してるよ…潤」
肩越しに愛を伝え合い、そっと体を離して、惹かれ合うように口づけを交わした。
柔らかい口づけが次第に深くなり、舌を繋ぐ熱いキスに段々と体の芯が熱くなってきた。
翔「…やっべ、これ以上すると俺の理性が飛びそー(笑)」
潤「フフッ…じゃあ、久しぶりにイチャイチャしようよ」
翔「えっ…大丈夫なの？」
潤「あんまり激しいことしなければ大丈夫だってよ？」
潤の目を見ながら、ゴクッと唾を飲み込んだ。
ベッドの上で、服を脱がして素肌になった潤に優しく触れた。
丸みのある大きなお腹にいくつものキスを落とした。
潤が辛くないようにと、横向きに寝かせた潤の後ろからゆっくりと体を繋いた。
あまり深くはいれず、浅い所でゆるゆると腰を動かすだけで、潤は甘い声を上げた。
それだけで興奮して、緩い快感でもあっという間に昇りつめた。
体を震わせた後、潤のお腹ごと優しく抱きしめた。
終わった後に、潤の口から告げられた赤ちゃんの性別は。
男の子と女の子だった。
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作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2019年2月5日 16時
