パピヨン～青い蝶～ (ページ19)

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再会した親友② ページ19

久しぶりの親友との再会を、素直に嬉しいと感じた。

相「ねぇ、せっかくだし飲み行かないっ？」

ニ「あー・・」

チラッと腕時計を見た。

まだ7時過ぎ。

どうしようかな…

せっかくだから行きたいけど、大野のことが気になっていた。

だけど、こんな偶然無駄にしたら勿体ない。

あまり長い時間は飲めないけどと伝えて、少しだけ飲みに行くことにした。

相葉お勧めの近くの居酒屋に行って、個室の部屋へと通された。

生ビールと軽いおつまみを注文して運ばれてくると、お互いにジョッキを持って、カツンと音を鳴らして合わせた。

ニ「あーうまい」

相「うまいね～♪」

ニ「ていうかお前さぁ、全然雰囲気が違うから一瞬分かんなかったよ！ホストかと思ったじゃん」

相「ホストじゃねーしっ！(笑)俺、一応美容師だからねっ？」

ニ「へぇ～！そういや、小学生の時から言ってたよね。絶対美容師になるって。なったんだ、凄いじゃん！」

相「でしょっ？原宿の店でやってるから、今度来てよ！」

ニ「おー行く行く」

相「ニノは、今何してんの？」

ニ「俺はゲームの制作会社に勤めてますよ」

相「うーわ、すっげー！ニノも言ってたよね！」

小、中の頃の思い出話に花が咲いて、気が付いたら時間を忘れていた。

急にふと思い出して腕時計を見た。

相「あっ、もう時間？」

ニ「んー…あとちょっとかな」

相「これから何かあるの？」

ニ「いや、特にないけど…今、一緒に住んでる奴がいてさ…そいつがもうすぐ帰ってくるかなって」

相「えっ、もしかして彼女と同棲中？」

ニ「ちげーよ！男だよ、男！高校の時の同級生！」

相「な～んだ♪」

相葉が笑いながらビールを口に運んだ。

ムキになって『男だよ！』て言った自分が、なんだか虚しかった。

相「ニノ、今彼女は？」

ニ「いませんけど、なにか？」

相「ふはははっ、俺も一緒！仲間だねっ♪」

ニ「悲しいことにね」

相「じゃあ、好きな人とかいないのっ？」

ニ「…いなくはないけどね」

相「そぉなんだ～♪」

相葉がニヤニヤとしながら俺を見てくるから、目を逸らした。

あまり深く突っ込まれたくないから。

ニ「そっちこそ、どうなんですか？」

話題を自分から逸らす為に、今度は俺から質問をした。

相「いる！ショウちゃんていう人で、よく来るお客さんなんだけどね？」

ニ「へぇ～」

相葉は普通の恋愛をしているんだって思ったら、益々自分が虚しくなった。