ずっとそばにいるよ�� ページ37
【大野智】
あれ・・・？
俺、今どこにいるんだっけか・・・？
キョロキョロと周りを見回しても誰もいない。
何故だが俺は暗い空間にひとりでぽつんと立っている。
ここはどこだ？
右を向いて遠くの方を見つめた。
何も見えない。
今度は左を向いて遠くの方を見つめた。
相変わらず闇が広がっているのに、どこか白い霧のようなモヤが見える。
俺はその霧がかった闇の方へ引き寄せられるように歩きだした。
まるでトンネルの中を歩いているよう。
出口はこっちなんだと信じてひたひたと歩いてゆく。
なんだか息苦しくなってきたな。
体も重たくなってきたし、頭もボウとしてきた。
遠い意識の中、何かに連れていかれるように霧の中へ足を踏み入れようとした。
「大ちゃん」
不意に背後から誰かに名前を呼ばれ、足を止めた。
「大ちゃん。そっちじゃない」
再び聞こえた声。
聞き覚えのある声。
なんだか懐かしい声。
俺はゆっくりと振り向いた。
あ・・・
大「…竜さん……？」
振り向いた先には、コントみたいに白い着物を着て頭に白い三角の布をつけた上島竜兵だった。
絶対顔も白く塗ってるでしょ(笑)
大「何してんの？(笑)」
上「ビックリしただろぉ〜♪」
大「なんでそんな格好なの？(笑)」
上「おまえなぁ、幽霊つったら昔からこの格好に決まってるだろぉ！！」
大「頼むから普通の格好で出てきてよ(笑)」
上「それもそうだなっ(笑)すぐ着替えるから待ってて大ちゃん！」
そう言って、どこから出てきたか分からん普通の服に着替え始めた。
もう意味分かんねぇや(笑)
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作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2022年1月9日 22時
