Missing you 〜時の想い〜 Part 1

願い、祈り、 ~Future~ ページ47

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「俊くんにメールを送る少し前に、私の携帯に犯人だと思われる人から電話があってね……二人を返して欲しければ、京都で宮田 俊哉を差し出せ……ってね」

「なんで、俺？だって、この時代の俺はもう」

「多分、犯人はどこかで私と俊くんが一緒に居るのを見て、『この時間』の俊くんがまだ生きてると思ってるのよ……」

「ちょっと待って？明日京都に行くのって」

「もちろん、横尾さんと大城さんを助けるためよ」

凪さんの目は嘘を言ってはいなかった。

「正直、危険しかないけど、もう行くしかないよ」

だけど……

「ねぇ、凪さん……俺に何か隠してない？」


「さぁ？……私は言うべきだと思った事以外は話さない人だから。それは俊くんも分かってるでしょ？」

凪さんとは、何だかんだで俺が事務所に入ってすぐに出会ったから、結構長い繋がりがあるけど……

「ほんと、分かんないっすね」

「まぁ、良いじゃない。ほら、準備して？明日には私の秘密が一つ分かるから」

凪さんは微笑んで言った。


そして、凪さんが「明日になれば分かる」と言った意味は本当にすぐに分かった。



＊＊＊＊



「玉森さん、こちらは私の捜査の助手をしてくれている『宮原 敏行』さんです。
彼は少し障害を抱えてて、滅多に言葉を発してくれないし、極度の人見知りであんまり顔を見せてはくれないけれど……
玉森さんの仕事の邪魔は絶対にしないので、同行させてくれます？」

「まぁ……構わないですけど」

凪さんの車の助手席に座った玉の顔は、後部座席に座っていた俺を思いっきり怪しんでいた。

というか……

(凪さんが俺らのマネージャーなんて知らなかったし！)


駅に向かう前に、凪さんは玉の家の前に停まり、さらっと「あ、俊くん。私、言ってなかったけどキ ス マ イの初期からのメインマネだから」
と言われその上、
「あと、一応警察官だから」とこれまたさらっと流したものだから、


(頭が追い付けないって……)


俺は変装の為にと被っていた帽子を深く被り直した。


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