S-Meeting In K ~Past~ ページ28
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「俺はね、未来ではもう死んじゃってるんだ」
俺は未来から来たという宮田の話に耳を傾けた。
どうやら未来では、俺と宮田が買い物に行った日に謎の男に刺されてしまい死んでしまうらしく、それを避ける為に、俺の知ってる茶髪の宮田を未来に送ったらしい。
正直信じられないが、とりあえず俺は話を合わせることにした。
「けど…なんでその、お前が死んだっていう未来にあいつを送ったんだよ」
「それは、未来の玉が犯人を殺そうとするからなんだ」
「えっ……」
俺が、ひとごろし……?
「犯人は連続殺人事件の指名手配犯で、私の兄さんが追ってた途中で犯行に及んだの。で、玉森さんは丁度京都に逃亡していたその犯人を小道具である日本刀を使う……だよね、俊くん?」
「うん。でも俺は復讐とか望んでないからさ…どうにかして玉を食い止めなきゃと思って色々考えた末に、過去の自分を未来に送ることにしたんだ」
「食い止めるのって、お前が出来なかったのかよ……」
「一応、俺は幽霊だから……向こうの玉には見えないんだ。勿論、声も届かない。だから、まだ実体のある俺じゃないと玉に想いを届けることが出来ないんだ」
「でも、俺やなぎささんには死んでるっていうお前が見えてるけど……」
「それは、私が霊能力者だからだと思うよ?」
「えっ」
「うちは代々、女が霊能力を継いでてね…まぁ詳しい話は良いとして。それより、大事な話があるんでしょ?だから私は少し外に出てくね」
なぎささんは「終わったら電話してね」と言うと、部屋から出ていった。
「……で、話って?」
「あの…その、ごめんね、俺のせいで今の時代の皆にも迷惑をかけちゃって……」
目の前に居る宮田はとても申し訳なさそうに言った。
しかし、俺は謝罪なんてどうでも良かった。
今は『俺の知ってる宮田』が心配なのだ。
「別に良いけど…俺たちの知ってる宮田は帰って来れるんだよな?」
「……もちろん、全力でそうするよ」
全力で…そうする?
俺は苛立って、宮田の胸ぐらを掴んだ。
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☆ゆうじゅん☆(プロフ) - mizuki1031さん» お返事が遅くなって失礼しました!宮田くんには色々と苦しい思いをさせてしまいましたが、個人的にはいい終わり方をしたと思っています。続編ですが、パス付でないものがございますのでお手数ですがそちらを見ていただけると幸いです。よろしくお願いします! (2018年6月23日 9時) (レス) id: d317b5e1a0 (このIDを非表示/違反報告)
☆ゆうじゅん☆(プロフ) - ヒロさん» お返事が遅くなってしまい、大変失礼しました。面白いと言っていただいてとても嬉しいです。続編ですが、パス付で無いものがあり、完結しております。お手数ですがそちらを見ていただけると嬉しいです。よろしくお願い致します! (2018年6月23日 9時) (レス) id: d317b5e1a0 (このIDを非表示/違反報告)
mizuki1031(プロフ) - この話とても好きです!宮田さんが皆を救うために自分を犠牲にしちゃうのは何とも切なくなっちゃいましたこんな凄いお話が作れるなんて凄いです!続きがきになったのでパスワードのヒントだけでもいいので教えていただきたいなって思いました! (2018年6月9日 22時) (レス) id: 71f0953bf1 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ - パスワード付きのは見れませんでしたが見れないなら諦めます。自分はこの話好きです。主さんよく思いつきましたね♪
また新しいのがあれば楽しみにしてます♪ (2018年1月18日 17時) (携帯から) (レス) id: 3157760d2b (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ - 何か気になりますね〜楽しみにです (2018年1月18日 0時) (携帯から) (レス) id: 3157760d2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆ゆうじゅん☆ | 作成日時:2014年8月17日 21時