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筆記用具を貸したその日から見かけると挨拶するようになって、席が空いてたら隣に座るようになって、学校が違うからか気兼ねなく話せる友人になった。
『はー...、』
そんな時、学校で配られたのは進路調査書。
3年生の夏休み前とあって、これがほぼほぼ最終調査やった。
相変わらず行きたい高校のなかった僕は、塾の机に項垂れる。
「.....だーれだ」
そんな流星の背中にカバンを乗せて現れたのはもちろん大ちゃんで、
『ちょ、重いって。大ちゃん』
「どしたん？元気ないん」
『んー...ちょっとね』
その日も当たり前のように大ちゃんは隣の席に座った。
塾の先生も段々と僕ら2人はセットのように扱っていた。
大ちゃんの隣はなんでか心地よかった。
「気になるやん。どしたん？担任の先生にセクハラされた？」
『なんでそうなるの！』
「可愛かったら男女関係なく危険な世の中やん」
大ちゃんはいたってまじめな顔で答えてたけど、そういう事じゃなくて。
なんで流星が元気無かったらセクハラの心配をするのかって事やねんけど。
「じゃあ何？」
『えっと、学校で進路調査書配られて。ほら、夏休みの面談用の』
「ああー、俺んとこも配ってた」
『で、行きたい高校とかあんまわからんくて...書くの嫌やなぁっていう』
「え、おおにっちゃん希望校決まってなかったん？」
『.......うん、』
大体の人がもうとっくに目星ぐらいはついているこの進路。
驚いた表情の大ちゃんに、なんだか少し恥ずかしく思っていると、
「っし、ラッキー」
『へ...？』
突然に満面の笑みでそう言った。
「じゃあさ、俺と一緒の高校行こ」
『え...？』
「実はずっと聞こうと思っててん。高校どこ受けんのって」
『や、でも...』
流星は学校でも塾でも半分より下の成績。
大ちゃんは半分よりずっとずっと上やった。
「あかん？」
『あかんって言うか、大ちゃんどこ受けんの？』
「やし、おおにっちゃんと同じとこ」
『？』
「あれ？伝わってない...？俺、おおにっちゃんと同じ学校に、」
『それはわかってんけど...』
「？」
噛み合わない会話にお互い目をぱちぱち瞬かせた。
それがなんだか可笑しくて、つい笑ってしまう。
『ふふ、』
「何笑ってんの。だから、俺と同じ高校に...」
大ちゃんの言葉の途中で先生が教室に入ってきて、この話は一旦中断されたけど、後でちゃんと聞くとこの時大ちゃんもまだ希望校が決まってなかったらしかった。
＊
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ちゆ(プロフ) - えりなさん» こんばんは！いつもコメントありがとうございます！内容がオリジナルなのでわかりにくい所も多いと思いますが読んで頂けたら嬉しいです(*¨*) (2018年10月27日 0時) (
レス) id: d82cf62acc (このIDを非表示/違反報告)
えりな - 素敵な物語ありがとうございます涙こちらの方も読ませて頂きますね(*^^*) (2018年10月26日 15時) (レス) id: ca05f7c3fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゆ | 作成日時：2018年10月12日 23時
