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side:Kyohei



夕方の6時半に部活が終わって、着替えとか色々済ます。
男の色々なんかほんまに一瞬で終わるから6時40分、俺はやる事を失った。
流星くんはまだ当分あの人らと過ごすやろうし、お母さんに一緒にご飯食べて帰るって宣言したから家には帰れない。
校門を出て、仕方なく家と反対方向に歩き出した時、


？『恭平先輩ちゃう？』

？『ほんまや！おーい、恭平！』


後ろから聞き覚えのある声がして、振り返ると道枝と長尾が手を振っていた。


長『もう、みっちー！あかんって、学校で呼び捨ては』

道『あ、そか。恭平先輩』

恭『なんか道枝に言われると違和感』

道『大丈夫、俺も違和感！』


道枝は昔施設で知り合った顔なじみで、たまたまこの春から同じ高校に進学してきて再開した。
一個年下の兄弟みたいなもんやった。
長尾はその道枝の高校の友達で、まだあんま喋ったことはないけど穏やかそうなええ子。


道『家、逆じゃないん？』

長『みっちー...タメ口...』

恭『長尾もタメ口でええよ？』


別に部活が一緒って訳でもないしって言うてみたけど、首がもげそうなぐらいブンブン振って断られる。


恭『今日はちょっと、まだ家帰れんくて』

道『なんで？』

恭『えー...と、まあ色々？』

道『フーン？』

長『僕ら今からハンバーガー食べに行くんですけど、一緒に行きます？』

恭『いや、今日は、』


道枝は今はほんまのお母さんと一緒に暮らしてるけど、過ごした時間が長いから何か察されそうで断ろうと思ったのに、


道『行くで！』


もう手遅れというか、腕を強引に引っ張られる。
その横を"仲ええなぁ"って長尾がのんびり着いて歩いてきた。

夕方のファストフード店は学生しかおらんくて、ざわついた中を適当に空席見つけて3人で座る。
食べ物が目の前にある間は食べるのに必死やから、3人とも静かで、当たり障りのない会話だけポツポツ交わした。


道『...で、どーしたん』


ハンバーガーの最後のひと口を放り込んだその瞬間に道枝がこっちを向く。


恭『どうって？』

道『家、なんかあったんやろ？』

恭『.....』

道『.....』


暫し沈黙。
お互いの環境がわかってるから、心配してくれてんのはわかる。


長『えー...と、席外しましょーか？』

恭『や、おって』


なんとなく心細くて長尾を引き止めて、俺は何を話すか一生懸命頭を働かす。


恭『つまり、その.....、いい人やってん』


絞り出したこの言葉に二人ともポカンと口をあけた。





＊

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ちゆ(プロフ) - えりなさん» こんばんは！いつもコメントありがとうございます！内容がオリジナルなのでわかりにくい所も多いと思いますが読んで頂けたら嬉しいです(*¨*) (2018年10月27日 0時) (レス) id: d82cf62acc (このIDを非表示/違反報告)
 えりな - 素敵な物語ありがとうございます涙こちらの方も読ませて頂きますね(*^^*) (2018年10月26日 15時) (レス) id: ca05f7c3fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名：ちゆ | 作成日時：2018年10月12日 23時

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