5話 ページ6
二階堂「ここ僕の家なんですけど」
ボソっと彼が言った言葉に手塚さんは気づいてなかった。
「すみません。突然…」
二階堂「いえ…」
こそっと謝っておいたが、言葉とは裏腹に面倒そうな顔をしていた。
この人、いつもこんな感じなのかな。
翔太「Aちゃんも一緒に食べよ？皆で食べたらさ美味しさ2倍だしさ」
手塚さんはこの人と仲良いのかな？
鍋を食べる位だもんね。
「あの時はありがとうございました。私、村神Aです」
二階堂「いえ、別に。二階堂です」
翔太「名前は忍くん。今日引っ越してきたんだよね」
二階堂「あの…名前言わないでくれます？気に入って無いって言いましたよね？」
「どうして気に入らないんですか？」
二階堂「え…女みたいだし…」
「そんな事無いと思いますよ。それに、名前はあなたが生まれてきて最初に家族からプレゼントされるんですよ？私、忍くんって名前良いと思いますよ」
二階堂「……」
私は余計な事言っちゃったかなと内心焦りつつ、手塚さんの鍋をいただいた。
「いただきます…っ！美味しい」
翔太「うん！我ながら上出来だな、これ」
二階堂くんはぼーっと見つめるだけだった。
翔太「食べないの？」
二階堂「僕…他人の手料理得意じゃないので…」
翔太「あぁ…じゃあ言ってくれればいいのに」
二階堂「断るのも得意じゃないので…」
気まずい雰囲気が流れるなか、先に言葉にしたのは手塚さんだった。
翔太「ごめんなさい！僕もあなたと一緒に食事がしたかった訳じゃないんです。…妻が殺されたんです。その犯人をプロファイリングして欲しいんです」
二階堂「あの、ごめんなさい…僕のAIは主に接客サービスで」
翔太「ここで起きてる事はただの殺人事件じゃないんです。さっきの住民会でやったゲームが発端となっていくつかの殺人事件が絡み合ってる可能性があるんです」
二階堂「ゲーム？」
翔太「交換殺人事件ゲーム。くじを引くように殺したい人を交換したんです。それだけでも複雑なのにゲームとは関係なく殺されてる可能性もあって」
信じられない話だが、本当らしい。
二階堂「面白そうな話ですね」
「面白そう？」
何言ってるの？この人。
二階堂「AIはデータさえ入れれば感情や思い込みに左右される事なく客観的に答えを導き出してくれます。これは事が複雑になればなる程人間よりもパフォーマンスを発揮すると言う事です」
先程の彼とは別人のような話し方だった。
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紫(プロフ) - 指摘ありがとうございます。読み返してチェックするのですが、やはり見落としがありますね。こうして報告してくれて助かりました。訂正しました。ご不快にさせてしまい申し訳ございません。 (2019年8月10日 7時) (
レス) id: fbdf32b646 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 31.5話、「小野」ではなく、「尾野」です。 (2019年8月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 15話に誤字がありました。「佐野って人をは」ではなく、「佐野って人は」です。 (2019年8月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
紫(プロフ) - Spicaさん» ありがとうございます！二階堂くん可愛く表現出来てますかね？素敵なんて照れます…(*´ω｀*)これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年8月1日 23時) (レス) id: fbdf32b646 (このIDを非表示/違反報告)
Spica(プロフ) - 凄く面白いです！二階堂くんが可愛い！文章力がとてもあって素敵です！これからも応援してます！ (2019年7月31日 21時) (レス) id: 7740be45b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫 | 作成日時：2019年7月13日 19時
