36話 ページ45
1階に降りる前にエレベーターが途中止まり、ドアが開くと黒島が中へ入ってきた。
黒島「あ、Aさん、来てたんですね」
「うん。ちょっと二階堂くんに用があったから」
黒島「そうだったんですね。あ、こないだはどうも」
黒島は二階堂に視線を変えて話しかける。
二階堂「え？」
黒島が口元に人差し指を立てると、二階堂は一瞬別の事を思い出した。
黒島とは関係ないAと過ごした日が出てきてしまい、裏返った声を出してしまった。
それを隠すかのようにわざとらしく咳込み、Aは何の事か分からず、咳込んだ二階堂の背をさすっている。
黒島はその様子を不思議そうに見ていた。
ただ独りだけはその様子を妖しく見つめていた。
尾野は狂ったように笑い、鼻から血を流して喜んでいた。
住民会が始まり、この日の議題は近々行う夏祭りの店を何にするかの話し合いだった。
結果は尾野が出した案が通った。
そこへ、石崎がまた話しを祭りから脱線させ、言い合いになる。
会長の西村が止めに入ろうとすると、シンイーが代わりにそれを止めた。
シンイーの肩を持つように柿沼も止めに入った。
翔太と二階堂は関係の変化に気づき二階堂はパソコンに打ち込んでいた。
話しは出店の事に戻り、オーガニックについて尾野に質問をしているのに当の本人は全く耳に入っておらず、黒島と二階堂を見つめていた。
尾野は話しをふられてる事に気づくと、いつもと変わりなく話し出す。
尾野「農薬とか、化学肥料を使ってないだけですよ。最近はあの肥料とか使ってるのも多いですから、ほら…セシウムの吸収を抑えるやつ…」
石崎「あなたが分からないんじゃね…誰も…」
尾野「あ！塩化カリウムだ」
翔太はその言葉を聞くとピクリと反応した。
菜奈もそれを使われ殺されたからだ。
翔太「尾野さんって肥料とか詳しいの？」
翔太は尾野に質問すると彼女から笑みが消え冷たい口調で話し出す。
尾野「個人的な質問に答える義務あります？」
翔太は尾野の態度が豹変した事に不審がった。
そしてその態度は二階堂にたいしても豹変していた。
先程までは冷たかった態度が、何故か二階堂にはそれが無くなりむしろ二階堂に助け舟を出した位だ。
二階堂も翔太も突然の変わりように不信感は募る一方だった。
住民会の後、翔太の部屋に二階堂と黒島が集まり今日得た情報をボードに書き込む。
あまり手応えのなかった為、翔太は苛立ちを隠せず本棚に当たり、空気は重苦しくなった。
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紫(プロフ) - 指摘ありがとうございます。読み返してチェックするのですが、やはり見落としがありますね。こうして報告してくれて助かりました。訂正しました。ご不快にさせてしまい申し訳ございません。 (2019年8月10日 7時) (
レス) id: fbdf32b646 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 31.5話、「小野」ではなく、「尾野」です。 (2019年8月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 15話に誤字がありました。「佐野って人をは」ではなく、「佐野って人は」です。 (2019年8月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
紫(プロフ) - Spicaさん» ありがとうございます！二階堂くん可愛く表現出来てますかね？素敵なんて照れます…(*´ω｀*)これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年8月1日 23時) (レス) id: fbdf32b646 (このIDを非表示/違反報告)
Spica(プロフ) - 凄く面白いです！二階堂くんが可愛い！文章力がとてもあって素敵です！これからも応援してます！ (2019年7月31日 21時) (レス) id: 7740be45b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫 | 作成日時：2019年7月13日 19時
