35話 ページ44
互いに自分の気持ちに気づいた2人だったが、臆病な2人は何も進展は無かった。
Aは二階堂が黒島と親密だと勘違いしており、二階堂もAが神谷と何故あの時抱き合っていたのか聞き出せずに悩む日々だった。
二階堂の頭にはそれに悩む反面、数日前にAと過ごした時間を思い出しては頬が緩んでいた。
しかし、今から行く住民会は未だに脚が重く感じていた。
二階堂がエレベーターを待っていたら後ろから尾野がやってきた。
こうして彼女の情報を得られるチャンスはあまりない。
普段なら自ら話しかけないが意を決して口を開いた。
二階堂「すごい…多いんですね」
尾野「はい？」
二階堂「臨時の住民会」
尾野「……無理して私に話しかける意図はなんですか？」
二階堂「尾野さんが書いた紙と引いた紙教えて下さい」
尾野「ふふっ、菜奈さん殺した犯人探しだ」
二階堂「はい、手塚さんの為にも。仲良いんですよね？」
尾野「誰と？…あ、手塚さんと私？…ふふ」
二階堂「……」
尾野は意味深に笑って誤魔化し、結局二階堂は何も聞き出せなかった。
そうこうしてるとエレベーターが開くと、中にはAが乗っていた。
二階堂「村神さん？」
「二階堂くん！今、二階堂くんの所へ行こうと思ってたの」
二階堂「あ、すみません。今から臨時の住民会があって…」
「そうなの？タイミング悪かったね…勝手に来た私も悪いよね。でも、これだけ渡すつもりだけだったから。これ…軽食」
二階堂「…ありがとうございます」
尾野「どちら様ですか？」
尾野は二人を交互に見て、Aを凝視して訊ねている。
「あ、二階堂くんの友人です。すみません、エレベーター乗りますよね？私も降りて帰りますんで」
尾野は笑いながら、エレベーターに乗るとチラチラ二人を見ていた。
二階堂「部屋で待っててくれてもいいですよ？」
「ううん、今から予定があって」
二階堂「……」
「ありがとう。今度はちゃんと連絡してから来るね」
二階堂「…いつ来てくれても構いませんから」
「ふふ、ありがとう」
尾野は2人の会話を聞いて何故か笑みが止まらないでいた。
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紫(プロフ) - 指摘ありがとうございます。読み返してチェックするのですが、やはり見落としがありますね。こうして報告してくれて助かりました。訂正しました。ご不快にさせてしまい申し訳ございません。 (2019年8月10日 7時) (
レス) id: fbdf32b646 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 31.5話、「小野」ではなく、「尾野」です。 (2019年8月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 15話に誤字がありました。「佐野って人をは」ではなく、「佐野って人は」です。 (2019年8月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
紫(プロフ) - Spicaさん» ありがとうございます！二階堂くん可愛く表現出来てますかね？素敵なんて照れます…(*´ω｀*)これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年8月1日 23時) (レス) id: fbdf32b646 (このIDを非表示/違反報告)
Spica(プロフ) - 凄く面白いです！二階堂くんが可愛い！文章力がとてもあって素敵です！これからも応援してます！ (2019年7月31日 21時) (レス) id: 7740be45b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫 | 作成日時：2019年7月13日 19時
