34話 ページ41
黒島の前には二階堂とAの背中が見える。
なんとなく2人の間に入れない感じがして一歩後ろを歩いてついて行くようだった。
Aはそれに気づき後ろを振り返って何度か黒島に声をかけて話題をふったりしている。
黒島はAの気遣いに気まずさは消える。
他愛もない話をしているとあっという間にマンションに着き、中へと入ると1人の少年がエレベーターから降りてきた。
黒島「あ、総一くん。どっか行くの？」
二階堂とAは顔を見合わせた。
総一「はい、ちょっと…友達の所へ」
黒島「友達出来たんだ！」
黒島は総一にニッコリわらって両手を握り拳を作り喜ぶと総一も同じポーズをして笑った。
2人のやりとりを二階堂とAは黙って見ていた。
総一はAと二階堂をチラリと見ると行ってしまった。
「…あの子って」
黒島「あ、榎本さんの所の息子さんです」
「…優しそうな子だね」
黒島「そうなんです。友達出来たのは良かったです」
黒島からAは総一の話を聞くが何か腑に落ちない所があった。
ここで黒島とは別れ、2人は二階堂の部屋に向かった。
「二階堂くんはさっきの子どう思う？」
二階堂「…どういう事ですか？」
二階堂が部屋の鍵を開けるとAを招き入れる。
「お邪魔します。…あのね、優しい感じは偽りなのかなって…なんとなくだよ？なんか…怖いんだよね」
二階堂「会った事無かったんですよね？」
「今日が初めてだよ。でもね…直感で…なんかゾワッてきたんだよね」
Aは「失礼だよね」って二階堂に言うと安心させるように笑いかける。
二階堂「AIに追加しときます」
「直感だからあてにならないよ？」
二階堂「…大丈夫です」
「うん…。あと、AIについての話って？」
二階堂は焦り出す。
Aと一緒にいたくて適当に口にしてた事を思い出す。
二階堂「えーっと…その…」
Aは二階堂が話し出すのを待っていた。
そこから二階堂はぺらぺらとAIについての説明を始めて専門用語も使いAにはわからない所があり大きな瞳をパチパチと瞬きをした。
喋り終わった二階堂を見て噴き出して笑うAに今度は二階堂が困惑する。
「っもう二階堂くんたら…本当に詳しいんだね」
二階堂「あ、すみません…止まらなくなって…」
笑い過ぎたのかAは指で目尻の涙を拭くと、二階堂をじっと見つめた。
「ううん、そんな風に何かに真剣になれるのはとても素敵よ」
二階堂は血液が沸騰するかのように身体中が熱くなった。
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紫(プロフ) - 指摘ありがとうございます。読み返してチェックするのですが、やはり見落としがありますね。こうして報告してくれて助かりました。訂正しました。ご不快にさせてしまい申し訳ございません。 (2019年8月10日 7時) (
レス) id: fbdf32b646 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 31.5話、「小野」ではなく、「尾野」です。 (2019年8月10日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 15話に誤字がありました。「佐野って人をは」ではなく、「佐野って人は」です。 (2019年8月9日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
紫(プロフ) - Spicaさん» ありがとうございます！二階堂くん可愛く表現出来てますかね？素敵なんて照れます…(*´ω｀*)これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2019年8月1日 23時) (レス) id: fbdf32b646 (このIDを非表示/違反報告)
Spica(プロフ) - 凄く面白いです！二階堂くんが可愛い！文章力がとてもあって素敵です！これからも応援してます！ (2019年7月31日 21時) (レス) id: 7740be45b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫 | 作成日時：2019年7月13日 19時
