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「それに、名前は忘れちゃったけどさ、これな気がするんだもん。お母さんが前に作ってくれたやつ。ふわふわで、むくむく…じゃないけど…」
「やっぱり違うか…」
「でも、これでいい。ううん、これがいい」
男の子がまた、真っ直ぐに私を見た。
キラキラしていて、真っ直ぐな、強い瞳。
「だって、おねえさんが見つけてくれたんでしょ？」
「…君がこれでいいなら」
待ってて、と言って、スフレを手早く箱に入れてラッピングする。
クリスマスケーキに付けるカードも添えて。
「お待たせしました。どうぞ」
「あ、いくらですか」
「ううん、これは私からのプレゼント」
「え」
袋を渡してにっこり笑うと、男の子は戸惑ったように目をくるくるさせた。
「サンタさんからのプレゼントよ。ほら、早くお母さんに届けてあげて」
「でも」
「あ、ほらこれもあげる」
さっきまで私が被っていたサンタの帽子を男の子にちょこん、と被せると、男の子はまた目をくるくるさせた。
「ほら、サンタさん早く」
そう言って男の子を急かすと、戸惑いつつも、
「ありがとう。あの、本当に」
と、何度も頭を下げながら店を出ていった。
ぱたん、と扉が閉まったのを見計らったかのように、支配人がひょこっと顔を出す。
「A、お疲れ。もう店閉めたか？」
「お疲れさまです。今、最後のお客様が帰られたので」
そう言ってにっこり笑うと、支配人は不思議そうに首を傾げてから、ん、そっか、とふんわり笑った。
「閉めたらおいで。ちょっとだけパーティーしよう」
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ろっか(プロフ) - お話めいっぱい書きすぎてあとがき入れられませんでした！！この計画性の無さ！！なのでコメ欄で失礼します。お読み頂きありがとうございました！あとがきはTwitterにでも載せます(笑)…ろっか (2019年12月27日 0時) (
レス) id: 2af5960142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろっか | 作成日時：2019年11月3日 16時
