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今の良亮にどんな言葉を掛けたらいいかなんて分からないけど。でも。
「…ね、良亮」
「なに？」
「大丈夫だよ、コンテスト」
「…うん」
コンテストのことを思い出して、また良亮は俯いてしまう。その表情に、さっと影が差し込んだ。
もうそんな良亮の顔は見たくなくて、両手で思い切り頭をわしゃわしゃと掻きまわす。
「わ、ちょっと、Aちゃん」
「絶対大丈夫！私が言うんだから大丈夫なの」
「ええ？」
良亮が、困ったように眉を下げる。
「どこから来るのその自信」
「なんとなく」
「ええ…テキトー」
「テキトーはね、適度に当たると書いて適当なの」
「え、てきど…え？」
頭の上にハテナを浮かべてる良亮を知らんぷりして、一気にまくし立てる。
「良亮はこんなに頑張ってる。こんなに努力してる。そんな努力が報われなかったらその評価は絶対間違ってるから私がなんとかして覆してやる！」
「ふ、Aちゃんすごい」
「だから良亮は信じて今まで通りでいればいいの。大丈夫。みんな分かってる。……郁人だって」
「……」
良亮の笑顔が、ぴた、と止まった。
「…あの人、良亮が帰った後もいろいろ研究して、勉強してるんだよ」
「…え」
「何でか分かる？」
「…わかんない」
「良亮に、ちゃんとケーキのこと、教えられるようにだよ」
郁人は絶対に知られたくないだろうけど。ここでバラしてやる。
あの人だって、報われなきゃいけない人の1人だ。
「……わかってる」
良亮がどこか地面の一点をじっと見つめながら、呟いた。
「うん」
「わかってるから、自分のできなさにイラつくんだよ」
「知ってるよ」
「でも…ありがと」
顔を上げた良亮は、何かが吹っ切れたような表情で、ふんわり笑った。
「…お店に戻ろう」
そう言うと、うん、と頷いて、良亮はブランコから立ち上がった。
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ろっか(プロフ) - お話めいっぱい書きすぎてあとがき入れられませんでした！！この計画性の無さ！！なのでコメ欄で失礼します。お読み頂きありがとうございました！あとがきはTwitterにでも載せます(笑)…ろっか (2019年12月27日 0時) (
レス) id: 2af5960142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろっか | 作成日時：2019年11月3日 16時
