プロローグ ２

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Matsumura side



そんな焦って来なくても
深澤くんは、お前のことしか考えてないよって
言いたかったけど言えなかった。



松「俺と一緒に家まで運ぶ？」

A「北斗じゃ無理じゃない？潰されそう…」


真剣な顔で言うAに少しムカついて

松「俺が結構体力あるの知ってんだろ」

意地悪してやろうと思ったら
慌てた顔で口を手で塞がれて

A「ちょっと！ほんと声でかい！」


いいんじゃない？俺らの関係、みんなに知られても。


深澤くん好きなくせに他の奴とも関係持ってんのかよって、みんなに嫌われて俺だけのものになれよ。



こういうところが深澤くんとは違うんだろな俺は。



Aの幸せだけ考えて、
素直に応援できたら楽なのに。



俺らが見ているにも関わらず
「会いたかったあ」ってAを抱きしめる
深澤くんが羨ましかった。



それを言われてAが顔を赤く染めて
照れて何も言えなくなってる。



俺の「好き」にはそんな反応じゃなかった。



身体を重ねてる時も寂しそうで
泣きそうに「北斗」って呼ぶ声を忘れられない。



深「俺ら付き合うか〜」

A「は？何言ってんの？こんなとこで」

深「お前も俺のこと好きじゃん？だめなの？」

A「北斗、私帰っていい？」



深澤くんってほんとに罪な人だな。


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