選 択 肢 。 ≪ Yuri.C ≫

崩壊08. 半ば強引に ページ8

頭が混乱してる状態でも事態はどんどん悪化。




「ちょっと！どうゆうこと！」


そう言いながらこちらを睨みつける南下さん。



…もうやばいって。怖すぎる。





「どうゆうことって…こうゆうことだけど？」


そう言うと知念くんは

ばっと強引に私を知念くんと向かい合わせた。



そして知念くんは私の後頭部を掴み、顔を近づけてくる。





それからのみんなの歓声はすごくて。


さすがに…やばいだろ。この状況。




「わ、キスしてる」とか「私もキスされたい」という女子たちの声で分かった。






私…キスされてます？





……


あれから私と知念くんは校門を抜け歩く。



すると突然…繋いでいた手を離し、どんと突き放された。




「はぁ…何なのほんと。」


そう言って私を睨む……知念くん。



『いや…え……すみません。』


何を言っていいか分からない私はとりあえず謝っておく。



…それに私も頭がついていけてない。

知念くん……急に突き放すし。




「あんたと会ってから散々だよ」


そう言ってまた私を睨む知念くん。



…それはこっちのセリフだよ！！

って言いたかったけど、何されるか分からないから留まる。




すると突然、知念くんが私の腕を引っ張った。


右側を歩いていた私は知念くんによって左側に。




「なんで僕が車道側歩いてんの。

普通あんたが車道側でしょ。」


そう言って微笑む知念くん。



何なのこいつ。最悪にもほどがあるでしょ。




『あ、あの…何でさっきキス……』


「あー」


そう。さっきされたキス。



あれは知念くんが私のほっぺにキスしていただけで。

角度的にキスしているように見えた…らしい。




「もしかして…ここにしてほしかった？」


そう微笑むながら、

私の唇を親指でつーっとなぞる知念くん。




『し、してほしくない！！』


慌てて知念くんから離れる私。





…あんなやつなんかにファーストキス取られてたまるかよ！！









…そう思いながらこちらを見て微笑む知念くんを睨んだ。

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