崩壊07. 振り回される ページ7
放課後。
私が最も恐れていた時間がやってきた。
「A!部活行こうぜ!!」
そう言いながらこちらに来る大貴。
…部活行きたい行きたい……けど。
≪ …まさか行かないなんて言わないよね? ≫
そんな知念くんの言葉が浮かぶ。
……行かないとどうなるか分からない。
本気でそう思った。
『…大貴』
「……ん?」
すると桃子がこちらへと向かってきて。
「有岡!Aは用事があるの!!
ほら!早く部活行くよ!!」
そう言って大貴の腕を引っ張りずるずると引きずっていく。
「ちょ…何すんだよ!この馬鹿力!!」
引きずられるがままの大貴がそう言って。
2人が教室を出る瞬間、
桃子は私に向かってウインクをしていて。
あれは「頑張れ!」とでも言っているのだろうか。
ふと時計に目をやると、午後3時。
早く行かないとな…そう思いながら教室を出た。
……
部活行きたかったなぁ…心の中で呟きながら玄関前へと向かう。
……ん?何だか騒がしいな。
そう思いながら騒ぐ方へと足を進める。
どうやら女子が騒いでいるようで。
「誰待ってるの?」とか「これから一緒に出かけようよ!」なんて言う声が飛び交う。
私はそんな女子の言葉に
あの大群の中には知念くんがいるんだとすぐに分かった。
…どうしよう。
さすがにこの中に割り込んでいく勇気はなかった。
すると大群の中にいた知念くんと目が合って。
目が合った知念くんは大群から抜け出してきた。
「…遅い」
私の目の前に立ち、不機嫌気味にそう言った。
「ちょっとどういうこと?」とか「なんで玉木さんと!」っていう声。
そんな女子の声に絶対私嫌われたな…としみじみ思い知らされる。
「ちょっと侑李!なんでこんな子のこと待ってたの!」
そう言いながら知念くんと無理矢理腕を組む…5組の南下さん。
南下さんは学年一モテる…そして知念くんと付き合ってるという噂も。
「今日はこいつとデートだから。」
そう言って私の肩を引き寄せた知念くん。
激しい女子の歓声と…こちらを睨む南下さん。
…私の頭の中はパニック状態だった。
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ぷりちぃ(プロフ) - あいたんさん» 初めまして、コメントありがとうございます(*^-^*)そう言ってくれるととても嬉しいです!ありがとうございます!ぜひビターの方も目を通してみてくださいね! (2018年7月26日 15時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
あいたん(プロフ) - とても面白かったです!ビターも読んでみます。 (2018年7月25日 20時) (レス) id: 3fe7b8df74 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりちぃ(プロフ) - 武井リオさん» 初めまして。コメントありがとうございます(*´▽`*)そう言ってくださって嬉しいです!知念くんファンなんですね!また次回作は知念くんで検討させていただきます!心温かいコメントありがとうございました! (2018年4月13日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
武井リオ - とっても面白かったです!私は知念くんファンなので、また知念くんメインのお話希望です・・・ (2018年4月12日 18時) (レス) id: 20305051ed (このIDを非表示/違反報告)
ぷりちぃ(プロフ) - ふみさん» 初めまして。コメントありがとうございます('ω')そう言っていただけて感謝感激です!また機会があれば書きたいと思いますので、そのときまで待っていただけると嬉しいです! (2018年1月31日 16時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷりちぃ | 作成日時:2017年12月20日 15時