選 択 肢 。 ≪ Yuri.C ≫

崩壊27. 聞きたいこと ページ27

放課後＿＿＿



なぜか私は空き教室に連れてこられて。

本当なら今ごろ部活に行ってたのに…と思いながら。



すると空き教室に知念くんが入ってきて。

うう…2人きり。





そんな知念くんは私より遠目の椅子に腰かけた。

あれ…お仕置きないのか。




それとともに何だか聞きたいことが溢れてきて。

聞けるのは今だけかもしれない。



知念くんにはたくさん聞きたいことがある。




意を決して口を開いた。



『なんで…キスしたの』


まず1番目に聞きたいこと。

これだけは意味が分からない。



「なんでだと思う？」


くっ…質問を質問で返すなど卑怯だ。

そう思いながら知念くんの言葉は無視。




『彼女いるくせに…キスする意味が分からない』


「は？彼女？何それ？」


私がそう言うとはてなを浮かべたような顔をする知念くん。




『え…南下さんと付き合ってるんじゃなかったの？』


「何であんなやつと付き合わなきゃならないの？」


そう言って軽く微笑む知念くん。

え、え、え…じゃあこの間の会話はただの噂？




『だってこの間…告白されてたじゃん！』


「へえ、盗み聞きしてたんだ？」


そう言って立ち上がった知念くんは私の方に近づいてきて。




やば…つい口を滑らせてしまった。

そう思い慌てて後ずさりをする。


けど…後ろは壁で。

もう逃げ場がない。




「逃げられるとでも思ったの？」


そう言った知念くんはもう私の目の前。

近いし…意識するし。



それよりも知念くんが付き合ってなかったことに嬉しさが増す。

…馬鹿だな、私。





「目合わせてよ」


そう言った知念くんの目を見ようとするが

こんな至近距離で目が合うと反射的に逸らしてしまう。



すると頬を掴まれて無理矢理知念くんの方を向かされる。




「お仕置き」


そう一言放った知念くんはゆっくりと顔を近づけてきて。



これって…キス？

そう思って目を瞑った。




だけど一向に唇に感触はない。

あれ？キスされてない？


そう思ってゆっくりと目を開けると

目の前には軽く微笑んでる知念くん。





「もしかして…キスされるとでも思った？」






そう言って微笑む知念くんを突き放す。








やっぱり…こいつは最低だ。

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