料 理 教 室 で ≪ Kei.I ≫＿＿続編

料理31. 一直線に ページ31

あの2人はスーパーから私と反対方向に進んでいったから…


今から追いかければまだそこら辺に歩いているはず。



みな実ちゃん、お兄ちゃん、侑李くん。


たくさんの人に励まされ、背中を押されて

やっと今自分が何をするべきかを教えてくれた。



神様、私やっと分かったよ。

誰に何を言われようが私が向かう先はもう一直線。



早く行かなきゃ。


そんな気持ち一心で私は走り続けた。



……

しばらく走り続けて、

ずっと私が探して求めてたものをやっと見つけた。


もちろん、さっきと現状は変わらない。



2人で腕を組んで楽しそうに笑っている。




2人の後を追っていると、目の前で突然立ち止まった2人。


私は2人の横の草木に隠れて少しだけ様子を伺うことにした。



「慧…今日は楽しかった、ありがと。」


「いやいや、俺の方から誘ったのにわざわざ付き合ってくれてありがと。」


…ん！？なぬ！←


草木の奥から聞こえてくる2人の会話。



え、何それ。

伊野尾慧から誘うとか前代未聞なんだけど。←



「それでさ…今度は遊園地で一緒に遊びたいんだけど！」


そんな陽菜さんの声に私は勢いよく草木から抜け出した。


そんな私に物凄く目を丸くしている2人。←



そうしてまだ驚きを隠せていない

伊野尾慧の腕を引っ張って自分の方へ引き寄せた。



「え、…A……？」


『遊園地何て行きません！行かせません！』←


驚いている伊野尾慧は無視して伊野尾慧の代わりに返事をする。



すると、フッと小さく陽菜さんが笑った。



「…やっと来た。」


『え？』


陽菜さんの言葉に驚きを隠せない私。



「私の" 大事な幼馴染 "に彼女が出来たって聞いたから、

どんな彼女かアメリカから見に来たの」


そんな陽菜さんの言葉にまだ状況が掴めていない私。



「最初はひ弱で慧とは上手くやっていけそうにないなぁ。とか思ってたけど、

ここまで強くなったなら安心だね！」


そんな陽菜さんの言葉1つ1つを整理していく私。



『え…陽菜さん、慧のこと…好きじゃなかったんですか！？』←


「好きじゃないよ！私アメリカに彼氏いるよ？」


え…。←



「じゃあ！私は彼氏も待ってるしアメリカに戻らないと！

また会おうね！」




そう言ってからそそくさと去っていった陽菜さん。







取り残された私と伊野尾慧。









これからどうなるのでしょうか…←

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