料 理 教 室 で ≪ Kei.I ≫＿＿続編

料理03. なんで！？ ページ3

あれから無事料理教室は終了＿＿＿


帰りの電車に乗り、家路を伊野尾慧と手を繋ぎながら歩く。



「そういえばAはさ、俺のどこを好きになってくれたの？」


いやいや、全部ですよ←←←

でもそう言うのも何だかあれだな。と思った私は。



『なんか抜けてるところとか、すごく一途なところとか、

すぐボディタッチしたがるところとか…もう全部好き！』


そう言いながら伊野尾慧の顔を覗き込むと、

あからさまに顔を赤くする伊野尾慧。



「あー、もう！分かったから！」


そう言って髪の毛をクシャクシャとする伊野尾慧。



『可愛い……』


そう言うと、また顔を赤くして動揺する伊野尾慧。



「もうほんとAはずるいなぁ」




そう言った伊野尾慧は少し照れくさそうに笑った。



……

家の近くまでの人気のない場所に来ると、

伊野尾慧が突然立ち止まった。


……どうしたんだろう？



「ねぇ、俺のお願い1つだけ聞いてくれない？」


そう真剣に聞いてくる伊野尾慧。



『うん？いいよ』


そう答えると少しモジモジして俯く伊野尾慧。



「あの…さ、いつもキスするときは俺からするじゃん」


『うん？そうだね』


「あの…そのっ、Aからキスしてくれてもいいかなって」


そう顔を赤く染めて言うから少しからかいたくなって。



『だから？』


そうイタズラ笑顔で聞くと。



「だからっ…キスっ、してください…」


伊野尾慧がその言葉を言い終えた後には、

もう伊野尾慧の顔は真っ赤になっていて。



『……やだ。』←


伊野尾慧に自らキスするとか私自惚れてるみたいじゃん。←←



「え"ー！！なんで！？」


『それはこっちのセリフだ』←



「Aの言うこと何でも聞いてあげるから！」


『じゃあキスして。とか言わないでほしい』←←


「ち、ちがっ！そういうこと以外なら何でもするから！」



『そういうことって……？』


「もー！だーかーらー……」


そう言い張る伊野尾慧の言葉を塞ぐように、

そっと伊野尾慧の唇にキスを落とした。



「へっ……？」


唇が離れると、目をパチパチさせて困惑してる伊野尾慧。



『私がキスするなんて珍しいからね！』



そう言うと、後ろから伊野尾慧にギュッと抱きしめられた。

伊野尾慧の力がどんどん強くなっていって。



『く、苦しい……』←




「もうAずるいよ。また惚れ直しちゃうじゃん」








そう放った伊野尾慧の顔は真っ赤に染まっていた。

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