三角関係19. ループ ページ19
翌日の部活時間___
体育倉庫でボーッと目の前にあるサッカーボールを
ただただ汚れ一つなく綺麗に拭いていく。
なのに動いているのは手だけ。
頭の中はただ一点だけをループしていて体がついてこれていない。
それに体育倉庫の外からは千秋ちゃんの熱血な声が聞こえる。
試合前なので、練習もハードになっているみたいだ。
__昨日からずっとあの事だけが頭をループしている。
あの涼介くんの告白の後は帰ろう。ということになって、
ただただ家に一直線に向かった。
…いや、もしかすると友達としてだったのかも知れないし。
私が勝手に勘違いしてるだけ…ってのもあるよね←
『あー!もう!勘違いさせるような言い方しないでよー』
そう言って、気づけば手に持っていたサッカーボールを
体育倉庫の壁に思い切り投げつけていた模様←
そんなこんなで外の部活練習も中の体育倉庫も
騒がしいのでありました←
……
あれから15分__
大量にあった汚れたサッカーボールは見違えるほどに綺麗になった。
どうせまたこのサッカーボール達も汚れるんだけどね←
「えぇ!今日のAちゃん、どうしたの!?
すごくボール綺麗だし、仕事テキパキしてるね!」
おまけに千秋ちゃんからも物凄く褒められた←←
「はい、じゃあ一旦みんな休憩!!」
そう千秋ちゃんが言うと、みんなが水を飲みにやってくる。
もちろん、涼介くんも__
すると、不意に涼介くんと目が合ってしまった。
あまりに急なことで思わず目を逸らしてしまう。
『手、洗いに行ってこよ』
目を逸らしたことを誤魔化すため、
自分に言い聞かせるようにそう言ってその場を去った。
……
水道場に着くと、大貴の姿がある。
どうやら水を飲んでいるようだ。
「お、A」
大貴と目が合うとニコッと笑ってそう話しかける大貴。
大貴が使っている蛇口の横の蛇口を回した時だった。
『わっ!』
蛇口から出た水はバシャッと噴水のように舞い上がった。
おかげで前かがみになっていた私は顔も髪の毛もびしょ濡れ。
その水を止めようと手を伸ばすが余計に酷くなる。
「うっ…わ!」
隣にいた大貴も巻き添えになった。
やっと蛇口を閉めたが、時すでに遅し。
「ここの蛇口壊れてたのにさー」
同じくびしょ濡れの大貴を見て思わず吹き出してしまう。
そんな私を見て大貴も笑った。
少しだけ頭が冷やせたような気がした。
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ぷりちぃ(プロフ) - コメントありがとうございます(ノ∀`●)私自身も小説を書きながら三角関係は素敵だなと思いました(笑)良かったです!またぜひ読んでみてくださいね♪♪ (2016年12月29日 16時) (レス) id: abc5f4f025 (このIDを非表示/違反報告)
やさきみ(プロフ) - 三角関係すごく素敵ですね!終わり方が2パターンあってすごく読みやすかったです!完結おめでとうございます♪ (2016年12月29日 15時) (レス) id: abc5f4f025 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりちぃ(プロフ) - ありねんさん» 初めまして!コメントありがとうございます(*^▽^*)コメントして頂けるのは初めてですごく嬉しいです!これからも読者様がきゅんきゅんするようなお話を書きたいと思いますので、ご愛読よろしくお願いします! (2016年12月18日 9時) (レス) id: b7b6eb2e08 (このIDを非表示/違反報告)
ありねん - きゅんきゅんしています!更新頑張ってください! (2016年12月18日 7時) (レス) id: bc633c168d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷりちぃ | 作成日時:2016年12月7日 20時