服従13. 好き ページ13
その声の主はあの悪魔、涼介だった。
「っ…おい!何してんだよ!」
と言って、私に向けられているハサミを
涼介が手で必死に止めてくれているのが分かった。
「ちっ、違うの!こ、これは…Aちゃんが…」
さすがにこれには絵梨ちゃんも焦ったのか
何とか必死に涼介に言い訳をしようとしている。
でも涼介にそんな言葉が通用するはずがない。
「俺、今の全部見てたんだけどそれでも違うって言える?」
そう言って3人を睨む涼介。
すると、ポトッと絵梨ちゃんが握っていたハサミが地面に落ちる。
「次、Aに何かしたら絶対許さないから」
涼介は真剣な眼差しで3人を見ている。
「いっ、行こー」
3人も何も言えなくなってしまったのか、逃げていった。
あの3人が逃げたと同時に地面にずるずるとしゃがみ込んでしまう私。
きっと助けに来てくれたからホッとしたんだ。
それに___
≪ 次、Aに何かしたら絶対許さないから ≫
この言葉がどれだけ私の気持ちを押してくれたか。
嬉しくて、嬉しくて、本当に涙が出そうなぐらい嬉しくて…
地面に落ちているハサミを拾いながらこちらを見る涼介。
私がしゃがみ込んでいることに気づいたのかこちらに駆け寄ってくれる。
「大丈夫か?どっか怪我した?」
焦りながら聞いてくれる涼介が本当に嬉しくて、
声を出したけど出てくれなくて__
心臓がうるさくて仕方がなくて涙がにじみ出てくる。
不意に涼介をギュッと抱きしめていた。
『助けてくれてありが…とう』
これが私ができる精一杯のことだった。
涙が出ているせいで上手く言えなかったけど私の精一杯のお礼。
「…っ」
急に何も喋らなくなってしまう涼介。
ねぇ、今涼介はどんな顔してるの…?
すると、フワッと空を飛んだような感覚になる。
__お姫様抱っこだ。
『えっ、ちょっ何!降ろしてよ!』
「うるせぇ、歩けねえくせに偉そうに言うんじゃねえ」
『あっ、ぅ…』
図星を突かれて、何も言えなくなってしまう私。
「お前は大人しくしてろ」
しっかり見える涼介の横顔。
近くで見るとやっぱりカッコ良くて…
よく見ると…
涼介の顔が赤くなっているような気がした。
「あっ、あんま見んなよ」
そんな可愛い涼介に私の顔も赤くなる。
どうしよう__私、涼介のこと好きになってる。
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ぷりちぃ(プロフ) - 始めまして!コメントありがとうございます(´∀`艸)山田くんをどうドSにしようか迷いましたが、読者様に喜んでいただけて何よりです!またぜひ読んでみてくださいね♪♪ (2016年12月29日 16時) (レス) id: abc5f4f025 (このIDを非表示/違反報告)
やさきみ(プロフ) - ドS涼介最高すぎました(´- `☆)。o0 (2016年12月29日 16時) (レス) id: abc5f4f025 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷりちぃ | 作成日時:2016年11月19日 18時