〈プリパラ〉もしも貴方が東堂シオンの妹だったら☆ (ページ23)

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貴方「第十八話…」ページ23

シオン「Aがもう苦しまないように…Aの秘密を話す…」

貴方「分かった…」

自分が何者なのか…ただそれを知れるだけで良い。

シオン「Aは……………『吸血鬼』になってしまったんだ…」

私が吸血鬼…？そんなことって…

貴方「どうして？どうして私は吸血鬼になったの？」

シオン「それはAが五歳の時…」

貴方「お姉様！私、森に行ってくる！」

Aが森に行ったあの日のこと。

シオン「五時には戻って来るんだぞ。」

貴方「わかってるよー！」

そういってAは走っていった。不思議な声が聞こえたのはその時。

『儀式をしなさい…儀式をすれば…』

シオン「誰だ！儀式とはなんのことだ！」

私は見えない誰かに向かって叫んだ。

パキパキパキ…

何かが凍る音がした。気が付けば後ろも前も横も氷に包まれていた。そして空には紅い月。

『貴方が呼び覚ますのよ…私達を…』

後ろに何かがいることに気付いたときにはもう遅かった。

『貴方の体…借りますよ…』

真っ黒な球体が私の中に入り込む。

シオン？「ふふふ…あははは…」

『さぁ十字架の剣を抜いて…剣に鎖を巻き付けて…』

ザクッ

シオン？「これで良いのか？」

『そうです。そしてその剣に…火を放ちなさい…』

ボオォ…

『もう貴方の体は要らないわ…』

シオン「くっ…」

貴方「お姉様！今日、ファルルに会ったよ！」

Aは笑顔で私の方に走ってきた。それで終わりと思ってた。あの儀式が何の儀式かも知らずに…

夜

パリーン！

？「ふふふ…初めまして。私は純血の吸血鬼です…」

貴方「誰にご用なの？」

Aは吸血鬼の恐ろしさを知らずに純血の吸血鬼の方へと歩み寄った。

吸血鬼「そして貴方が…儀式をしてくださったのですね…」

吸血鬼の赤い目は貫くような視線を向けてきた。

貴方「お兄さん、何しに来たのー？」

吸血鬼「これはこれは可愛らしいお嬢さんだ。…儀式をしてくださった貴方…シオンちゃん…ですね。ありがとうございます…」

吸血鬼は優しい笑顔を向けてきた。その笑顔に油断してしまった私がバカだった。

吸血鬼「私の仲間をお呼びいたしましょう…皆でシオンちゃんにお礼をするのです…」

パチン！

吸血鬼が指をならすと割れた窓からたくさんのコウモリが入ってきて、コウモリは次々と人形に変わっていった。

吸血鬼「皆！このお方が私を目覚めさせてくれたシオンちゃんです。皆でお礼をしましょう…」