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「よくご存知で。」
「…うちの蛍丸がよう食べたい言うてましたさかい。」
「では、その蛍丸もこちらに呼んで一緒に食べましょう。居間から取ってきますので。」
そう言うと、明石から殺気が漏れて見えた。
「あんた、さっきから煽ってるん？」
「い、いえ。」
どうしたのかしら。
『ほたる饅頭』『蛍丸』と聞くとやけに殺気が…。
「あんたら審神者が蛍丸殺した癖によう言うな。」
やはりそう、か…。
「あんた、あの審神者と繋がってるんやないか？」
「たまたま先輩の審神者に貰っただけです。……軽率な発言をした事は謝ります。すみません。」
私は深々とお辞儀をする。
「ふぅん…。どんな審神者なん？」
「茶髪でグレーのメッシュを入れていて、赤を基調とした和装をしていました。」
「なるほどなぁ…。」
明石が頷いた次の瞬間、私の首を掴む。
「どこで会うた？」
「…それを聞いてどうするんですか。」
「答えろ！！！！」
物凄い剣幕でこちらを見る。
「何をするつもりなのか教えてくれたら考えます。」
「ﾁｯ……その審神者を殺す。で、早う答えや。」
あの審神者を殺す…？
蛍丸を殺したのは前の審神者じゃないのか？
どちらにしろ、殺しに行かせるのはよくない。
「万屋です。」
「万屋ぁ？……はぁ。悪いけどあんた、明日そこ連れてってくれます？自分、本丸から出たことないから分からへんのや。」
「分かりました。……ただし、審神者を殺すのは止めてください。」
「はぁ？」
首を締め付けられる。
「やっぱあんた、あいつと繋がっとんか。」
「ち、……がい、ます！！」
私は左手に霊力を込め、明石の手を引き剥がす。
「仲間ではおまへんのに庇う理由ないやろ？」
そう言って、彼は刀を抜く。
「……あんたも殺したるわ。」
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作者名：桜花 | 作成日時：2020年4月24日 0時
