白き鶴からの贈り物【刀剣乱舞】 (ページ3)

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「多分こっちだ。」

鶴丸が霊力を探知してくれている。
私は審神者とはいえ、特定の人物の霊力の探知なんてできない。
だから鶴丸に任せている。
私は鶴丸の指差した方向へと向かう。

「ここが一番奴の霊力を感じるのだが…。見ての通り、何もない庭だ。」

確かに何もない。
あるのは地面だけ。
草木なんかまるでない。
だからそれがなんともきな臭い。

「地面を掘りましょうか。」
「無駄だぜ。何度掘っても何も出てきやしなかった。それはただの地面だぜ。」

本当にそうだろうか。
私は地面に両手を当てる。
……！

「どうした。」
「何かを感じます。恐らく、結界かと。」
「なるほどな…。あの女が何もなしに閉じ込めるわけないか。…で、あんたはそれを壊せそうかい？」
「やってみます。」

私は反応を感じた場所へ集中する。
そして、霊力を注ぎ込む。

バァン！！！

「…こりゃあ驚いた。」
「地面が破裂…した。」

結界が破れたのだろう。
破裂した箇所には大きな穴が出来ており、奥深くへと続いているようだ。

「降りましょう。」
「ああ。」

私と鶴丸は降りる。
降りた先に見えたものは、鎖に繋がれた小さな刀剣男士。
意識はなく、ぐったりとしている。

「今剣！！」

鶴丸は彼の方へとかけつけ、鎖を触る。
すると

「……っっ！！！」

鶴丸が苦しみだし、すぐその手を離した。

「お、俺の霊力が一気に…！こんなのこいつは十数年も…！！」

彼が今にも折れそうなのはあの鎖のせいか…。
審神者である私ならいけるかもしれない。
そう思い触ると

「あっっ………！！！！」

すぐに手を離す。
確かに一気に霊力が持っていかれる。
これをどうやって切断すれば…。
刀は彼らの本体だからダメだとして…。

「鶴丸、チェーンソーはありますか？」
「ちえんそお？」
「…やっぱりいいです。」

無いみたい…。
こうなったら…。

「鶴丸。私が鎖を掴んだら私を思い切り引っ張ってください。強行突破でいきます。」
「はあ！？んな無茶な…！」
「彼を手っ取り早く助けられる方法です。やってみる価値はあると思いますが。」
「…わかった。」

私は鎖を掴む。