78 廉side ページ28
廉side
ｶﾞﾁｬという音が聞こえると
『なーんだ寝てるじゃん』
ちょっと拗ねた感じで独り言を言う声も同時に聞こえる
お前がはよ寝ろって言ったくせに拗ねるってどういう事やねん
『あ、祭りの時の金魚だ』
多分俺の机の上に置いている金魚が入っている水槽を見つけたんやろうな
『お前達前よりおっきくなってない？
ちゃんとご飯貰ってるんだね』
声だけでわかる…
Aはすごく嬉しそうにしてる
あーーー見たいな見たいな
でも今更目開けるとか無理やしな
そんな事を考えていると
突然大きな音が聞こえた
その音で俺は目を開けてしまった
『うわ、餌落としちゃったー』
そう言って餌を取ろうとすると
俺とばっちり目が合ってしまった
『ごめん、起こしちゃったよね』
廉「だ、大丈夫」
『あっ、そうだ
洗面所にあったタオル勝手に借りちゃったけど良かった？』
俺が首を上下に振ると
『よかった』
と呟いて水に浸けたタオルを俺のおでこに置いた
『こんな大きな家に1人って色々大変だね』
廉「もう慣れた…」
『てか、もう一人じゃないじゃん』
廉「え？」
『この金魚2匹がいるでしょ』
Aは俺の方を見てニコッと笑ってくる
『でも、金魚が何でもかんでもしてくれるわけじゃないし、今日みたいに大変な事があったら紫耀とか私にちゃんと頼りなさいよ』
廉「わかった…」
何故かわからないけどこの時の俺は素直に返事をしていた
Aはちょっとフリーズした後また喋りだした
『あのねお粥作ったからさお腹空いたら食べて
味には保証があるから』
廉「ビンゴー」
『え、なにが？』
廉「いやこっちの話
ありがとう」
まじかーー
ほんまにお粥作ってくれたんや
でも俺が嬉しがってるのもつかの間Aは突然
『私もう帰るね』
と言い出した
なんや…帰って欲しくない
もっと居て欲しい
もっとお世話して欲しい
俺は自分が知らないうちにAの手を掴んで
廉「まだここにいてや」
なんていつもなら絶対言わん言葉を発した
これも全部熱のせいにしとこ…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 796人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミミ(プロフ) - もちさん» そう言って頂けて本当に嬉しいです！期待に応えられ頑張りますね(≧∇≦*) (2019年10月26日 22時) (
レス) id: 69ce0864de (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - 面白くて大好きです！！ 頑張ってください！ 応援しています！！！ (2019年10月26日 14時) (レス) id: 0830f30708 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミミ
| 作成日時：2019年10月12日 15時
