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「はい、できた！あれ？まだ顔洗ってなかったの？」
できた、のタイミングで振り向いた北斗が俺の顔を触る
「わー、今日も浮腫んでるね…顔洗ってこないとマッサージしてあげないよ？」
「今すぐ洗ってきます！！」
急いで洗面所へ向かうと鏡に映るのはパンパンに腫れた自分の顔
別に昨日夜更かししたわけでも酒飲んだわけでもないのに…
昔から浮腫みやすいのがコンプレックスだったけど、
毎朝北斗にマッサージしてもらえることを考えると最高の長所になった気がする
「今日のごっはんはなにかな〜♪」
このあとのマッサージを想像して上機嫌になる俺をよそに、真顔で味噌汁を入れる北斗
北斗のこの真面目な顔も好きだ
「手を合わせてください、いただきます」
「いただきます」
箸を持つ手も綺麗
持ち方も綺麗
前にそこを好きだと言ったら、慎太郎の手も好きだよって返ってきたな〜
あったかい味噌汁とあったかいご飯
薄味気味の野菜炒めは、きっと俺の健康診断結果のためだろう
どんな味噌汁とご飯よりもあったかい北斗の優しさに触れて、
朝からほくほくした
「今日も美味しい、ありがと」
「慎太郎が毎日そう言ってくれるから作りがいある」
ほらこれも食べて、と嫌いな野菜を口まで運ばれる
「……」
「ほら、あーん」
北斗からのあーんなんて断れるわけないじゃん、
「よく食べれました〜」
えらいね〜そう言って頭を撫でる北斗は、
俺のことを飼い犬かなんかだと思ってそうだけど
そんな北斗も可愛いからいっか、
fin
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作者名：ぷりむら
| 作成日時：2021年3月10日 15時
