you know I love u? -2- (ページ39)

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side blue

『今日、夜空いてる？』

仕事場で一度別れた北斗から来たメッセージ

空いてる！家来る？

即レスすれば、うんと返ってくる

「うぉ～」

可愛くて、どうしようかと思う

自分でも自覚はある

北斗を特別扱いして、北斗だけを見ている

…要は惚れてるんだけど

ただ、北斗はきっとそのつもりはないっつーか

単純に仲良くて、まあ北斗は頼れるメンバーか友達かくらいにしか思ってないとは思うけど

それでも友達の中では1番のポジションを守ってきたと思ってる

「お邪魔しまーす、」

遠慮がちな北斗の声を不思議に思いながら、ソファに座るように誘導した

何度も来てるくせに今日はやけに他人行儀っつーかなんというか

なんとなく、変だ

「…ねえ樹？」

「ん？」

北斗のお気に入りのコーヒーを北斗専用のマグカップに入れて渡す

突然空いてる？と聞かれたわけだから、何かの用があるとは思っていた

でも、続いた言葉は俺が少しも予想していないものだった

「樹は…さ、俺のことどう思ってる…？」

「ぅえッ！？」

「いやなんか高地が、わかんないなら樹に直接聞いてみなって言うから…」

は？高地は何言ったわけ？

1番の友達ポジションが揺らぎかねないことを言ってそうで、

アイツは今度会ったらシメると決めた

「手、出すって…」

「え？わり聞こえなかった」

「手出すって、どこから？俺樹に手出されてないよね？」

「へ！？」

いや高地、

ほんと北斗に何言ってんだよ

上手いこと自分を騙しながら保ってきた友達ラインを越える寸前まできてしまっている気がする

「何で出さないの？」

「いや何でって、」

「俺、樹に特別扱いされてる自覚はある。俺にはすごい優しいと思うし、いつも優先してくれるし」

そう言うと北斗は目を伏せて両手を握りしめる

微かに震える手を見て、ごくりと唾を飲み込んだ

「友達だから、特別扱いしてくれてた？それとも、何か別の理由あった？」

俺、もう今までのポジションじゃ居られないかもしれない

言わずに後悔するより、言って後悔する方がマシなのかもしれない

今まで頑なに関係を保つことに拘ってきたけど、もう限界かも

「ねえ、」

「好きだから」

震える手をそのまま包んだ

「好きだから、特別だった。これからもずっとそう」