you know I love u? -2- (ページ35)

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無自覚 “green” ページ35

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side green

俺の彼女は、しっかり者だ

「慎太郎、明日何時？起こしてあげる」

「慎太郎ご飯できてるよー」

「もー靴下脱ぎっぱなしにしない！」

…たまにママみたいって思うほどだ

俺の彼女は、男前だ

「これどこ運べばいい？」

「慎太郎がしたいならシよっか」

「見て！ここに筋肉ついた！」

しっかり者で、男前で

俺より遥かにかっこいいけど、そんな彼女にも弱点がある

「うわ！」

「北斗大丈夫だって、何もいないから」

「…そんなのわかんないじゃん」

メンバーとやって来たバーベキュー

夜は花火だろ！なんてジェシーと樹が言って聞かないから、コンビニまで買いに行くことに

明後日からまた仕事忙しくなるし、

今日の夜が狙い目だと思ってたんだけど…

2人で過ごす夜はもう少し先までお預けらしい

さすがに可哀想に思われたのか、近くのコンビニまで北斗と2人で行くことになったわけだけど

「なんでこここんな暗いの」

「山だからなぁ」

「…っわ、なんか変な音した」

「生き物も住んでるだろうしなぁ」

ぎゅっ、と強く握られた右手の熱さを誤魔化すように

北斗と会話を続ける

しっかり者で男前な俺の彼女は、暗いところが苦手だ

近くのコンビニと聞いて歩き出したものの、その近くが約1キロ先だと知った瞬間

俺の右手を握って言ってきた

「…慎太郎。お願い、手繋いで？怖いから…」

いやもう握ってるやん！！！！！

なんて俺の嬉しい叫びは心から出さずに、もちろんとか言って澄ました顔で笑ってみたけど

いや内心可愛すぎるだろ！！！！！！

それしか言えない低レベルな俺の脳が残念だ

「ねえ？」

「んー？」

「北斗はさ、俺よりかっこよくてスマートでしっかりしてるでしょ？」

「そうかな」

「でも、彼女側でいてくれるのはなんで？」

「…彼女側？」

そう言いながら首を傾げる

うん、そうその仕草

そういうのが自然と出るから、俺はきっと北斗をこれでもかってほど甘やかしてあげたくなるんだ

「彼女側とか分かんないけど、まあでも慎太郎頼り甲斐あるから」

「俺のが年下だけど？」

「なんだろね、説明はできないよ」

その言葉とともにまたぎゅっと右手が握られる

「もう怖くなくなった？」

「もしかして俺が怖がってたから話逸らしてくれてたの？」

「そういうことにしといて」

何それ、と笑った北斗は可愛くて

無自覚な君に俺はやられてしまうみたい

fin