想区の歴史、謎の影 ページ6
「あ、ファルルが知ってる限りの歴史は話せるよ」
「ほんと？助かる！ありがとう！」
ナノハはパッっとでも効果音がつきそうなほどの笑顔を浮かべていった
「う、うんじゃあ話すね」
それからファルルは自身の過去も交えながら、この『想区』のことについて話した。
昔は『セインツ』という神アイドルがいたこと、ファルル自身が誕生したときには感情がなく、しばらくずっとユニコンというマスコットに従っていたこと、パラダイスコーデというコーデをめぐる大会が開かれたこと、この『想区』の主人公やその友達が感情というものを教えてくれたこと、ファルル自身が別の場所に引っ越し、その間に主人公達がアイドルグランプリに出場して怪盗といさこざがあったこと…
話が長くなりそうだったのでナノハはまた今度お願いといったのだった
｢そんな歴史があったのね…｣
｢うん。それで今は、らぁらたちそらみスマイルは神アイドルの任務でいろんなところへ出張中。ドレッシングパフェは再結成してパラ宿で活動中。ガァルマゲドンもパラ宿で活動中。トリコロールも、活動中。でも今はふわりはパルプスのヤギさんの出産のお手伝いをしているわ。そろそろ戻ってくるとは思うよ！ノンシュガーはパラ宿の人気アイドルチームとして、パラ宿の宣伝役を任されてたりするの！｣
｢まって、あたしもう追いつけない｣
｢どうやらユイカが限界迎えたみたいだね…｣
｢あ、あははは…｣
｢乾いた笑いしか出来なくなってますよ姉御｣
｢………｣
｢やめたげてよ…｣
｢まあ、前の会話に突っ込まずにいうと、みんなは離れているから、いっぺんには会えないってことかな…｣
「今、なんて？」
ナノハは今までのことを整理して言っただけなのにレイナにどうしてそこをつっこまれるのかわからなかった
「え？だから、みんないっぺんには会えないって…」
「やばいわね…」
「やばいですね…」
「どゆこと？」
「つまり、いっぺんに登場人物に会えないとなれば…」
「確かめるのに時間がかかってその間に影響を及ぼす可能性が高い、ということですよ
こんな登場人物が多いのも久しぶりでしたし」
「え？いや…、え？だってここ、まだ平和だよ？」
ナノハが段々説明に追いつけなくなっていた
一方その頃、別の場所では
｢………｣
その様子を水晶玉を通して見つめる謎の影があった
「様子は順調？」
見つめていた少女は頷いた
聞いた者は頷く代わりに微笑んだ
「始めましょう、ーーーーー」
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