時の少女と調律の巫女一行 ページ2
｢…ねえ、あそこに誰かいるよ？｣
｢私たちと同じ、空白の書の持ち主なんだろうね。｣
｢いやいや、あの子たち何でいるのって！普通なら、カオステラーを探す以外、沈黙の霧には行かないし！｣
｢私たちと同じ、空白の書の持ち主だからじゃない？｣
双子の会話は平行線だった。
｢迷ったわ、エクス、タオ、シェイン｣
｢まじですか姉御｣
また、調律の巫女一行も、
道に迷っていた。
｢霧が晴れてきたわ｣
｢姉御、それはやばいんじゃ…｣
｢エクス、タオ、霧が晴れてきたわよ｣
しかし、返事はない｡
そして、霧がはれた時には…
｢2人が、いない？｣
｢姉御、それとここは童話の世界ではなさそうですよ｣
レイナが見渡すとあたりは童話とは程遠い建物が建っていた｡
｢ここは、どこなのかしら…｣
｢へぇー、女の子達が溢れてますよ｣
シェインは物珍しそうに建物を
眺めた。そして、呟いた。
｢いわゆる、『じょしこう』ってやつ
じゃないですかね？｣
｢どう見てもこの外見は違うでしょ。｣
｢あ、沈黙の霧にいた人…かな、
って、お姉ちゃん！どこ行くの！？｣
少女は叫んだ。
｢さっき、沈黙の霧にいませんでした？｣
｢お、お、お姉ちゃん！突然過ぎ…！｣
｢えー、いましたよ？｣
そしてシェインも突拍子もなく言った。
｢そして、シェインも貴方達のこと見かけましたよ｣
｢やっぱり！｣
『お姉ちゃん』と呼ばれた少女は大きい声で言った
｢前見かけた時にこっちを向いてたような感じがしたの｣
｢お姉ちゃん？｣
そして呼ばれた少女ははっとしたような表情をした
｢あ、そうだ、自己紹介忘れてた！あたしはナノハ｡で、隣が｣
｢ユイカです｡いつもナノハのツッコミ係です｡そういえば貴方達は誰なんですか？｣
｢なるほど、ナノハさんは隣のポンコツ巫女と同じですね｣
｢誰がポンコツ巫女よ！｣
レイナが突っ込んでもシェインは気にしないで話を続けた
｢あ、自己紹介忘れてました｡シェインですよろしくお願いします｣
｢私はレイナ｡調律の巫女よ｡よろしくね｣
｢へー！あたしはね、時の少女よ！｣
｢勝手に名付けないでもらえる？｣
ナノハは勝手に時の少女と名乗った。
｢いや、事実じゃないですかー｣
｢えぇ…｣
「過去と未来に行ったりつくったりできるんだもの。名前、ぴったりじゃないの！」
「ええ、まあ…こうなったらねえ…」
こうなったナノハは止められない、ということをユイカから教わらなくても2人は察したのだった…。
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