僕らの思い出。〈短編集〉３ (ページ7)

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皆、次々と挨拶を返す中じーっと信ちゃんの顔を見ていると、

「…何やねん。」

不思議そうに首を傾げつつ、ポンっと僕の頭に手を置いた。

「んー？舞台始まって更に忙しそうやなあ…と思って。」

「せやなあ…。まあ忙しいのは有難いことや。」

そう言いながらもやはり疲れているのか、ふあ…と欠伸をしている信ちゃん。

ストンと横ちょの隣に座ると肩に頭を乗せて寄りかかった。

「ひな、お疲れさん。」

「ん…、ありがと。」

横ちょは優しい表情を浮かべながら信ちゃんの髪を撫でている。

珍しい光景やなあ…。
楽屋で２人がくっついてることなんて、なかなか無い。

それだけ信ちゃんも疲れてるんやろうけど…。

２人が寄り添っているのを見てるとホンマ微笑ましい気持ちになるわあ…。

…あ、横ちょってば信ちゃんの髪にちゅーしとるっ！

うわあ…、もう珍しいイチャイチャになんや当てられてもうたわあ…。

マルはまだ渋やんにくっついとるし…
早よ、大倉と亮来んやろか？

話し相手ほしいわあ…なんて思いながら、なかなか開かぬドアに視線を向けた。

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―*end*―

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