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紙袋を手に取り、リビングへ戻るとひなの隣に腰を下ろした。
「はい、コレ…。」
ひなの膝の上にポンッと紙袋を置く。
「え？コレって…。」
「日が明けたからホワイトデーやろ？」
「あ、そっか。ありがとうな…。」
嬉しそうに笑顔を浮かべると紙袋の中を覗き込んだ。
「…あ、飴ちゃん？」
「かわええしキレイやろ？」
「せやねえ…。でも何で飴ちゃんなん？」
「まあ意味があるんよ。時間あるときにでも調べたらええわ。」
「えーっ、気になるやんか…。」
「…恥ずかしいしよう言わんわ。」
納得がいかないのか何やらブツブツと言いながらも紙袋の中にもうひとつ小さな包みがあることに気づいたらしい。
「…きみ、コレ何なん？」
「ん？開けてみたらええやん。」
俺が包みを開けるように促すと、ひながガサガサと包みを開けて中身を取り出した。
「ん…？コレってキーケース…？」
首を傾げながらキーケースを開くとひなのパッチリおめめが更に大きくなる。
「なあ、きみっ！コレ、もしかして合鍵っ？」
「せやで？ひな忙しくてなかなか２人の時間作れへんからなあ…。やから、いつでもそれ使って入ってきたらええわ。」
「ええのっ？遅くにきて、きみのこと起こしてまうかもしれへんで？」
「ええよ。ひな抱きしめて寝れるし…。」
「ありがとう、きみ…っ！」
勢いよく抱きついてきたひなをしっかりと受けとめて優しく髪を撫でた。
愛しくて堪らない腕の中にいるひなに何度か口づけると幸せそうに笑みを浮かべる。
そんなひなを見て何があっても一生手離さへんと改めて心に誓った。
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―*end*―
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作者名：∞さっちん∞ | 作成日時：2018年2月14日 23時
