ぴゅあ恋 (ページ14)

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あっという間に日は過ぎて、今日はついに待ちに待った夏祭りだー！！

Aと浴衣デートとか、控えめに言ってやばい。

絶対かわいいし、想像しただけでもニヤケそう……

そんなふわふわした感情のまま急いで待ち合わせ場所に向かうと、俺を見つけた1人の女の子が俺に手を振った。

「優斗遅い！」

『ちゃは、ごめ……』

待って…………

かわいすぎる………………

綺麗な水色の浴衣に、お団子にされた髪の毛、艶のある赤い唇。

全てがどストライクすぎて思わず動揺を隠しきれなかった。

「ん？どうしたの？」

『あ、いや、なんでもない、！行くか！』

「うん、！」

するとAは楽しそうに笑って俺の隣に並んだ。

もしここでサラッと手を繋げたりしたらかっこいいんだろうな……

でも俺にはそんなハードルの高いこと、できるわけがない。

「いい匂いする～」

『ね。何から食べよっか』

「わたあめ食べたい！」

『あー俺も食いてぇ！』

「でもたこ焼きも食べたいなぁ」

『唐揚げもうまそう！』

「あと、金魚すくいもしたい！」

あれがしたいこれもしたい、と言っているうちに2人してテンションが高くなってきて、自然と頬が緩む。

さっきまでの緊張感はどこかへ吹き飛んで、いつも通りの俺たちの雰囲気に変わった。

やっぱりこっちの方が落ち着くな……